PASONAの法則とその応用例

マーケティングや販売促進に携わる方に向けて、これだけは知っておきたい!押さえておきたい!マーケティング用語を集めました。
基礎から応用まで、多岐にわたる用語を活用例なども含めてご紹介いたします。ぜひご活用ください。
ノウハウの実践方法をまとめた資料ダウンロードはこちら(無料)
用語説明【PASONAの法則】
PASONA(パソナ)の法則とは、Problem(問題) Agitation(扇動) Solution(解決策) Narrow down(絞込) Action(行動)の頭文字で、消費者の購買を促すためのメッセージの法則性を表したものです。神田昌典氏によって提唱されたこの法則は、DM(ダイレクトメール)を含むセールスレターや、ランディングページといったWeb広告で多く活用されています。
解説
「こんな問題があり、このままでは危険。でもこうすれば大丈夫。その解決法を、今ならあなただけに教えます」。こう言われたら、あなたはどうしますか? ここに「PASONA(パソナ)」と呼ばれる法則があります。一般に、このように言われると「買おうかな」という購買心理が働くと言われています。
PASONAの法則の事例
ここでは、美白化粧水販売のためにランディングページを作るという状況を想定してみます。
P)Problem - 問題を提起する
「最近肌のくすみが気になってきたと感じていませんか?」
「なかなか効果を実感できないと悩んでいませんか?」
こうした呼びかけで消費者が潜在的に困っていることや苦労していること、不便に感じていることを明確に訴えて問題(Problem)に気づかせます。
A)Agitation - 問題を炙り出し、あおりたてる。
「お仕事やご家族を優先していても、まだ自分は老けたくないという本心があるはずです」
「いつまでも若さを保つ友人が羨ましい、どうやっているんだろう…と感じたことはありませんか?」
問題に気づいてもらうことができたら、次は問題の深刻さを知ってもらいましょう。その際、用語集「ニーズ」の回で紹介した「痛み(ペイン)」を伴う書き方が有効です。消費者の「痛み」を切り出すように問題点を煽り立て(Agitation)、より自分ごととしてイメージできるように描写しています。
PASONAの法則におけるAgitationのステップは「PASONAの法則」提唱者である神田昌典氏の2016年の著書において、親近感(Affinity)へとアップデートされています。
So)Solution - 解決策の提示と証拠
「芸能人のNさんが、若さの秘訣として愛用している美白化粧水を、なんと100ml 4,800円でご提供。」
Agitationで問題を深く消費者に突き刺したら、いよいよその「解決策」として、商品(サービス)を紹介します。ここでは、あなたが売りたい美白化粧水が問題解決に役立つことのアピールが重要です。売上などの社会的証明や実際に使った人の感想、客観性がある形での示された「商品を使うメリット」などを示します。その際、「ハロー効果」が活用されることが多いです。この段階では購入を急き立てるのではなく、「実際に使ってみたい」とより強く興味を持ってもらうことを狙います。
N)Narrow down - 限定、緊急、絞込み。
「生産量ごく僅かのため、申し込み先着500名様のみの特別価格となっております」
「Solution」で、商品について、その効果や信頼性などについて解決策を示して理解してもらったら、次は、対象客や期間を限定して、商品の限定感や緊急性を演出します。今だけの特別感、いつでも購入できるものではない限定感をアピールし、緊急性を演出します。Narrow downでは「損失回避の法則」を活用することも有効な手段です。
A)Action - 行動
「3ヶ月後には、まるでタイムスリップしたかのように、5歳若返ったあなたと出会えるはずです」…「今すぐ購入」
最後は購買行動(Action)を呼びかけます。ランディングページには、末尾にキャッチコピーが置かれることが多いため、実際に行動を促すためのコピーを作ってみましょう。
PASONAの法則からわかる、マーケティングの基本
「PASONAの法則」の流れは人の心理に沿って良く構成されており、思わず買ってしまう心理を呼び起こします。特に重要なのは「問題を提示し、問題から目をそらせないように煽り、解決策に繋げる」という流れ。「売りたいから」と最初から売り込むのではなく、消費者が商品に近づくための「階段」を用意してあげることが大切です。
成約率の高いダイレクトメールを含むセールスレター(もしくはランディングページ)を見てみると、「PASONAの法則」に則っていることがほとんど。さらに、そこから応用を効かせているケースが多いことに気づくでしょう。パソナの法則を理解しているか、していないかで、「成約率」に大きく差がでてしまいますから、ぜひ抑えておきましょう。
まとめ
PASONAの法則は単純ですが、ダイレクト・レスポンス広告の基礎です。モノやサービスが溢れている現代において、売るという行為はより難しくなっています。消費者の心にいかに届くか、どう届けるかを考えた広告活動によって、消費者の購買欲を誘いましょう。
ノウハウの実践方法をまとめた資料ダウンロードはこちら(無料)
あわせて読みたい
同じ連載の記事
関連するソリューション・事例
あわせて読みたい
同じ連載の記事
関連するソリューション・事例
最新のコラム記事
-
脳科学で実証!「画面」に勝る「紙」の優位性とは?
2022/09/20
-
自社で検証!9つのDM施策、成功と失敗の分かれ目とは?
2022/06/30
-
デジタルコンテンツを届けるためにアナログのDMが有効な理由
2022/06/14
最新のセミナー・イベントレポート
-
リコージャパンが提供する紙メディアの価値を向上させる方法
2019/09/06
-
BtoBビジネスで成果を出すホームページの作り方
2019/02/18
-
THETAミクモデルの販売数を10倍にしたSNS活用法
2019/01/30
リコーのマーケティング事例
-
顧客のWEB行動データを活用した、パーソナライズDMで効果的なアプローチ
-
イベントツールと紙DMを組み合わせることで、再来店に効果を発揮
-
複数メディア活用を意識したコンテンツ制作により、制作工数・コストを削減