成功事例から学ぶ!失敗しないマーケティングオートメーション導入のポイント

From: ダイレクトマーケティングラボ

2020年02月26日 00:00

この記事に書いてあること

「マーケティングは大切と言うけど、何から手をつければいいんだろう?」そんな疑問にダイレクトマーケティングのプロがお応え。世の中の販促マーケティングの実例から重要なポイントを分析し、明日から使える実践的ノウハウとしてわかりやすくご紹介します!

自社にマーケティングオートメーションを取り入れたい、既存のデータを使用してデジタルマーケティングを強化したいと考える企業も多いでしょう。導入を成功させるためには、ツールを導入する目的やツールの選び方を理解しておく必要があります。

この記事では、マーケティングオートメーションの基本的な意味から仕組み、導入のメリットや注意点を解説します。導入を成功させている企業の事例も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

マーケティングオートメーションとは

マーケティングオートメーションとは、「マーケティング活動を自動化するツール」のことです。マーケティング活動において、人によるオペレーションでなくても可能な業務を自動化するための仕組みとして開発されました。

マーケティングの成果を上げるには、顧客の興味や関心に対して、最適な情報をタイミングよく伝えることが重要です。ツールを活用すれば顧客が求める情報を的確に提供でき、顧客の購買意欲の促進に繋げられます。

まだ商談化していない階段から顧客と接点を持ち、商談の質や量などの営業生産性の向上を達成することを目指します。

マーケティングオートメーションの目的

近年、多くの企業がマーケティングオートメーションに注目していますが、その背景として、顧客の消費行動が変化していることが挙げられます。

顧客はかつて、購入したいものや利用したいサービスがある場合、直接業者へ問い合わせていました。しかし現在ではインターネットで情報収集するのが主流です。そのため、売上の向上には、企業や商品の情報をいかに早く正確に顧客へ届けるかがポイントとなります。

マーケティングオートメーションは、まだ商談化していない段階から顧客と接点を持つことを目的としています。さらに、商談の質や量などの営業生産性の向上を達成することを目指します。

マーケティングオートメーションのメリット

ここでは、マーケティングオートメーションを導入、活用した場合のメリットを挙げていきます。

コミュニケーションの一部を自動化して効率を上げることができる

顧客の消費行動が変化したことで、顧客ごとに必要な情報の提供や継続的なやり取りが求められるようになりました。しかし、人の手で全て実現させるには、煩雑で膨大な作業が必要です。

マーケティングオートメーションは、顧客との関係強化やアクション、情報発信といった、コミュニケーションの一部を自動化することが可能です。これにより、効率よく顧客のニーズに対応できるようになります。

ヒューマンエラーによるミスを減らせる

手作業では、どんなに注意をしていてもヒューマンエラーは起きてしまうものです。しかし、マーケティングオートメーションなら、メルマガの誤送信、データの見落としや管理漏れなどのミスを防ぐことが可能です。ミスを減らすことで企業への信頼度を担保できるようにもなるでしょう。

営業活動の最適化ができる

営業の成果を上げるためには、購買意欲が高い顧客情報などのマーケティングデータを、マーケティング部門から営業部門にすみやかに引継ぎできることも重要です。ツールを活用すれば、スムーズな情報の共有が可能となり、営業活動の最適化が実現できるようになります。

見込み顧客の育成や関係の構築ができる

サイトへのアクセス履歴やメルマガの開封率といった、顧客の行動履歴や属性などを測定できます。これを活かすことで顧客のニーズを把握し、営業や販促活動に反映することが可能となります。また、サンキューメールの自動送信やお知らせメールのタイミングを計ることができるため、顧客との関係をスムーズに構築することができます。

マーケティングオートメーションを導入するときの注意点

ここでは、マーケティングオートメーションを導入する際に、確認するべき4つの注意点を解説します。

ツールを使う目的を明確にする

目的が曖昧では、機能を使いきれずコストがかかるだけです。顧客のターゲット層やペルソナなども具体的に設定する必要があります。

マーケティングオートメーションには、多くの機能が搭載されたツールがあります。自社ではどんな機能が必要かを明確にしておきましょう。例えば、見込み顧客の確度を可視化したい場合は、スコアリング機能のあるツールを選ぶなど、目的に合ったツールを使うことが大切です。

自社の体制やビジネスにあったツールを選ぶ

ツールを導入したからには、データの分析や効果測定を実施することになります。社内のリソースは十分か確認するようにしましょう。また、海外のツールであれば、英語の仕様書のみということもあります。日本語に対応しているか、日本語のドキュメントが豊富かなども確認しておくと安心です。

他部署との連携を徹底する

システムを運用するのはマーケティング部だけではありません。顧客へのアクションは営業部、メルマガの設定やコンテンツの制作は情報システム部、個人情報やプライバシーポリシーについては法務部と、さまざまな部署と連携する必要があります。成果に結びつけるためには、他部署との連携を徹底することが大切です。

導入後は効果測定を行いPDCAサイクルを回す

マーケティングオートメーションは、データの収集や管理をするだけのツールではありません。導入後はその都度、効果測定や検証を行い、必要に応じて修正しながら運用していきます。マーケティング施策を実施した後は都度しっかり効果測定を行い、次の運用に活かしていくことが重要です。

マーケティングオートメーションの成功事例

最後に、マーケティングオートメーションを導入した企業の成功事例を挙げていきます。

顧客ニーズに合ったメール配信:キリン

キリン株式会社は、日本有数の飲料メーカーとして有名な企業です。キリン株式会社では、「キリンオンラインショップDRINX」というECサイトを運営しています。しかし、サービスの開発や展開の速度を重視した結果、マーケティングが追い付かないという問題を抱えていました。

特に問題とされていたのは、メール配信のオペレーションが複雑で、メールを介したPDCAが回せないということでした。マーケティングオートメーション導入後は、顧客管理を一元化、「誰に」「いつ」「どのような」メールを送るべきかが明らかになり、効率的な営業が可能となりました。

顧客解析のコストと作業負担を軽減:ベネッセコーポレーション

ベネッセコーポレーションは、教育、生活、介護、語学といった幅広い分野で事業を展開している企業です。同社では運営しているサイト数が多く、アクセス数も膨大なため、顧客解析のためのコストと分析やレポートにかかる負担が大きいという問題がありました。

マーケティングオートメーションを導入することで、異なるサイト間の顧客管理を統合し、膨大な顧客データを一元化、大幅なコスト削減と作業負担を軽減することが可能になりました。また、複数のサイトをまたいで行動履歴を得ることによって、さらに大きな営業効果を出すことに成功しています。

既存システムとの連携でBtoB営業に成功:近畿日本ツーリスト

近畿日本ツーリストは、自治体や企業、学校などの団体向け旅行を豊富に扱う旅行会社です。同社では担当者が電話や直接訪問をする法人営業を行っており、非効率な営業プロセスが問題点でした。また、インターネットから申し込みを行う顧客が増加したことで、デジタルマーケティング化へのシフトも課題となっていました。

マーケティングオートメーションを導入した結果、優先すべき顧客の精査やニーズの分析データの蓄積を自動化できるようになりました。効率的な営業プロセスや既存システムとの連携が実現し、BtoB営業に活かしています。

見込み顧客の度合いを見える化:シンコム・システムズ

米国で1968年に創業されたシンコム・システムズは、企業向けソフトウェアの開発と販売を手掛けるグローバル企業です。シンコム・システムズが抱えていた課題は、顧客リストの分析の最適化です。これまで、リストから見込み顧客を選び、営業活動を続けていましたが、顧客リストの分析が不十分だったため、かかる時間とコストが非効率的でした。

マーケティングオートメーションを導入し、見込客の確度を見える化することで、効率的な営業活動が可能になりました。その結果、顧客の嗜好やニーズに合った商品を提案できるようになったのです。

アウトバンドからインバウンドへ:ランスタッド

ランスタッドは、オランダに本拠を構える人材サービス会社で、人材サービス会社として世界第2位の売り上げを持つ企業です。

ランスタッドは、これまでアウトバンドマーケティングを中心にビジネスを展開してきました。しかし、自社サイトへのアクセスは多いものの、宣伝効果が薄いという問題を抱えていました。

そこで、マーケティングオートメーションを導入し、インバウンドマーケティングへの取り組みを開始しました。結果として、ネットユーザーの動向の把握と、顧客ニーズへの対応が可能となり、半年で見込み顧客数を4倍にまで増やしています。

まとめ

マーケティングオートメーションは顧客とのコミュニケーションを円滑にするメリットがいくつもあります。この記事を参考に、自社あったマーケティングオートメーションを検討してみましょう。

しかし、デジタルの施策だけでは顧客の態度変容が難しいケースもあるでしょう。紙媒体の特性を利用して、マーケティングオートメーションと組み合わせることで、さらなる効果を見込むことも可能になります。

リコーのマーケティング支援サービスでは、紙とデジタル、両方のメディアを活用した施策を企画しています。ソリューションの構築から運用、データ活用までそれぞれの企業に合った最適な仕様での提供が可能です。ご興味ある方は、お気軽に無料相談をご利用ください。

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