成功事例から学ぶCRM|効果的な活用のポイントを徹底解説

2020/02/25
更新日:2020/02/25
成功事例から学ぶCRM|効果的な活用のポイントを徹底解説

「マーケティングは大切と言うけど、何から手をつければいいんだろう?」そんな疑問にダイレクトマーケティングのプロがお応え。世の中の販促マーケティングの実例から重要なポイントを分析し、明日から使える実践的ノウハウとしてわかりやすくご紹介します!

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多様化する顧客のニーズに対応し、長期的で良好な関係を築く上で欠かせないマーケティングの手法「CRM」。その実現のために、システムやツールとしてのCRMを自社に導入すべきか検討している企業も多いでしょう。または、すでに導入しているものの、効果的な運用を模索している段階かもしれません。

この記事では、CRMの基本的な意味からシステム導入のメリット・デメリット、効果的に活用するポイントを解説します。導入を成功させている企業の事例も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

目次

事例から学ぶCRM導入!その①CRMを理解する

まずは、CRMとは何なのか理解を深めましょう。ここでは、CRMの定義や運用するために必要な要素、導入するメリットやデメリットなどを解説します。

CRMとは?

CRMとは「Customer Relationship Management」の略で、日本語では「顧客関係管理」や「顧客管理」などと訳されます。顧客ごとの情報を蓄積・管理・分析し、個々に合ったサービスを提供することで、広義では顧客満足度やブランドロイヤルティの向上を目指すマーケティング戦略や仕組みのことです。

CRMの狙いは、長期的な視点から顧客と良好な関係を築き上げ、顧客生涯価値を最大化することで収益のアップにつなげることにあります。ただし、あくまでも顧客中心の考え方であることが前提です。

CRMの3つの要素とは?

CRMを利用するために3つの要素は、顧客データの収集、分析、活用です。

顧客データには具体的に下記のような情報が含まれます。

<定量データ>

  • 名前や性別、年齢、職業などの属性情報
  • メールアドレス、住所、電話番号などの連絡先情報
  • 商品やサービスの購買履歴

<定性データ>

  • アンケート情報
  • カスタマーセンターなどで蓄積したお客様の声やクレーム、問い合わせの履歴

CRMをベースとしたマーケティングでは、上記のような顧客データを集め、顧客のニーズや購買行動を分析します。次に同じ属性や似たような行動パターンを取る顧客ごとに分類し、顧客セグメントに応じたマーケティング施策や営業活動を実施します。
施策結果もデータとして蓄積することで、PDCAを回し、顧客セグメントの見直しや次の分析・戦略・施策へと生かすことが可能です。

CRMのメリット・デメリット

CRMシステムやツールを導入するにあたり、メリットとデメリットについても理解しておきましょう。

CRMのメリット

CRMシステムの最大のメリットは、顧客情報を一元管理できる点です。社内全体で顧客情報を共有することにより、部署や部門の垣根にとらわれず、相互連携しながら適切な顧客対応を行うことができます。データはリアルタイムで更新・共有されますので、対応漏れやダブりをなくすだけでなく、タイムリーなアプローチが可能となり、顧客満足度向上にもつながります。

また前述したように、CRMシステムに蓄積された過去のデータを活用、繰り返しPDCAサイクルを回していくことで、プロセスや戦略の改善、より精緻なマーケティング活動を行うことができるでしょう。

CRMのデメリット

CRMシステムの導入にあたり、避けられないデメリットのひとつはコストの問題です。システムを導入するための初期費用のほか、管理や運用に必要なランニングコストもかかります。

さらに、CRMの効果は顧客満足度など数値化が難しく、成果が出るまでに時間がかかることもデメリットのひとつです。効果が表れにくいと、導入や運用にあたって戸惑いを感じるかもしれませんが、CRM本来の目的や狙いを達成するためには、改善を繰り返しながら、定着までじっくり取り組むことが必要です。

CRMシステムを活用して、顧客ごとに最適なサービスやコンテンツを提供できる

効果的なCRM導入・運用のポイントとは?

CRMシステムやツールの導入や運用にあたっては、いくつかのポイントがあります。ここで紹介するポイントを踏まえて、効果的な運用方法を検討しましょう。

目的の明確化

CRMシステムやツールを導入する際は、目的や期待する効果を明確にしておく必要があります。
顧客満足度の向上や営業活動の効率化など、目的は企業によりさまざまです。
現状の課題を整理し、CRMを導入することで何を目指すのか、どんな課題が解決できるのかを明確 にしましょう。

目標となる指標(KPI)を設定する

目的を達成するためには、達成に至るまでのプロセスにおいて、具体的な数値で目標を立てなければいけません。このような中間目標をKPIといいます。

プロセスごとの指標を設定し、個人の評価やプロジェクトの進捗管理に活用することで、KPIがそれぞれの部署や担当者にとっての道標となり、モチベーションの維持にもつながります。

KPIの設定に当たっては、「目標達成のためにいつまでに誰が何をするのか」を整理し、過去の業績などをベースに実現可能な目標値を設定すること、また、KPIの達成状況を見ながら、適宜戦略の見直しを行うことも大切です。

社内体制を構築する

CRMシステムやツールを定着させ顧客中心のビジネスを成功させるためには、体制やプロセスも含めて会社全体で改革に取り組む必要があります。あらかじめ関連部門の合意や理解を得たうえで、調整役を立てたりプロジェクトチームを組んでおくなど、体制を整えておきましょう。

最適なシステムやサービスを選定する

必ずしも「高機能=効果が高い」わけではありません。確実に定着が見込める必要最低限の機能を選んでスタートするのが良いでしょう。その際、今後のことを考えて、拡張性のあるシステムやサービスを選ぶことが前提です。
また、導入に当たっての要件定義やデモの際、関連部門の関係者全てに参加してもらうのが望ましいです。それにより、本当に必要な機能は何か、また自分たちで使いこなせるのかどうかなどを見極めることが出来るでしょう。

運用ルールを決める

運用ルールは、CRM継続運用と定着のキモです。社員が使いやすい共通のルールを決めましょう。ただし、ルールは細かく決めすぎない、定期的に見直すといったことがポイントです。

まずは既存顧客の適用から始める

CRMが定着し、効果を発揮するにはある程度の時間を要します。まずは導入効果が得られやすい既存顧客から適用し、優良顧客化を目指しましょう。運用を経験し、効果確認しながらPDCAを回すのが、着実な運用定着につながります。

事例から学ぶCRM導入!その②活用方法を参考にする

CRMシステムやツールを導入したものの、どのように活用したらよいのかわからない場合もあるでしょう。そこで、ここではCRMの具体的な活用事例をご紹介します。

実店舗でのCRM活用

実店舗でCRMを活用する例としては、ポイントカードがあげられます。
ポイントカードは、発行の際に必要な顧客の属性データが獲得できるだけでなく、
「いつ、どこで、誰が、どんな商品を購入したのか」といった顧客の購買行動データも蓄積されていきます。

ポイントカード情報を活用することで、顧客のニーズに合わせたDMの送付や、ポイントに応じて店舗で使える割引クーポンの発行など、再来店を促す施策が展開できます。

また、店舗でポイントカードを提示された際、「いつもありがとうございます」といったコミュニケーションがとれます。顧客にとっては、気持ちの良い接客を受けることで大切に扱ってもらっているという特別感を感じ、ポイントが貯まっていくことでメリットを感じれば「さらにポイントを貯めよう」「またこの店で買い物しよう」という気持ちが醸成されるわけです。
ポイントカードは顧客の囲い込みだけでなく、顧客ロイヤルティも高めるために有効なCRM活用方法です。

LINEでのCRM活用

LINEアカウントとCRMをAPIなどで連携すれば、自社内に蓄積された年齢や性別などの属性情報や、WEBサイトの閲覧といった顧客行動をもとにセグメントを設定し、メッセージを送り分けることができます。
また、購買データやメールの開封履歴に応じて、LINEを通じてユーザーにタイムリーにプッシュ通知を送ることも可能です。
顧客の興味や関心、顧客の行動に合わせて最適なアプローチができるため、顧客満足度の向上にもつながります。

広告におけるCRM活用

広告と連携させることで、効果的なマーケティング活動が可能です。ここからは、CRMを広告に活かす際の具体例を挙げていきます。

DMPと連携した広告配信

インターネット上で広告を配信するのであれば、CRMのデータをDMPに反映させるという方法があります。DMPとはデータマネジメントプラットフォームの略称で、自社サイトに訪れた顧客の行動や属性情報など、別々で管理されているデータをまとめた上で分析し、顧客とのコミュニケーションを最適化するためのプラットフォームを指します。

DMPは大きく分けて2種類あります。企業が蓄積した独自のデータ、例えば顧客の購買情報や各種プロモーション施策のデータなどと外部データを組みあわせたうえで活用する「プライベートDMP」と、第三者が提供する自社以外のサイトやメディアで収集されたデータを活用する「パブリックDMP」です。CRMはプライベートDMPと連携することで効果を発揮します。CRMのデータを活用すれば、顧客ごとの興味関心に合った広告を配信できるようになるでしょう。

結果として、より効果の高い広告による集客が可能になります。

アドレサブル広告

CRMを活用する手法のひとつに、アドレサブル広告があります。アドレサブルとはアドレスを特定できるという意味で、企業が持つ顧客データ(CRMデータ)を元に、ユーザーを特定して広告を配信する方法です。自社の持つ顧客データをベースにターゲットを設定できるのがアドレサブル広告のキモであり、強みです。
例えば、自社の優良顧客を分析し、似たような傾向のユーザーに特化して広告を配信することで購入率を高めたり、長期間製品やサービスを購入していない休眠顧客に対して、キャンペーンなどの告知を行うことで、再度の購入を促進します。
既存顧客との継続的な関係性構築はもちろん、精度の高い自社データを広告に活用することで、新規顧客獲得における費用対効果改善も見込めます。

メルマガ配信

メールマーケティングにもCRMを活用できます。メールマーケティングとは、メールマガジンを通して顧客へ情報提供を行い、顧客と継続的な関係につなげていくマーケティング手法です。
CRMのデータを活用すれば、年齢や在住地などの属性ごとに顧客を細分化し、一人ひとりに適したメールを送信するシステムの構築も可能です。結果として、顧客の興味や関心をひく情報を的確に提供し、開封率の向上や自社サイトへの誘導へとつなげることができます。

事例から学ぶCRM導入!その③成功事例を参考にする

CRMシステムやツールを効果的に運用するには、導入に成功した事例も参考になります。ここからは3つの企業における成功事例をご紹介します。

クラウド & タブレットによる情報共有

株式会社プロントコーポレーションは、直営店とフランチャイズをあわせて、全国に約300店舗の飲食店を展開する企業です。同社では、店舗のサービス品質の維持・向上を目的として、担当のスーパーバイザーが各店舗を毎月3回訪問し、経営面のサポートや接客指導を行っています。

1人あたり平均して10店舗を担当しているスーパーバイザーの業務は多忙を極め、かつては月次のデータ集計に2週間、課題検討までには1ヵ月もかかるというタイムロスが発生していました。そこで、プロントコーポレーションでは、各スーパーバイザーが円滑に業務を進められるようCRMシステムを導入。さらにスーパーバイザー全員にタブレットを貸与し、クラウド上の店舗情報をいつでも、どこからでも閲覧・編集できる環境を提供しました。
これにより2週間かかっていたデータ集計がリアルタイムに行えるようになり、大幅にタイムロスを減少することに成功しました。

ファンサイト開設による来店促進

株式会社はなまるは、セルフ式うどん店として知られる「はなまるうどん」を運営する企業です。かつては約3万人のメルマガ会員に向けて、キャンペーンの情報やクーポンなどを定期的に配信していましたが、SNSやスマートフォンの普及とともに、メルマガだけでは顧客とのコミュニケーションに限界を覚えるようになりました。

そこで、従来のメルマガ施策に代わるWEBコミュニケーションの"基盤"として、SNSマーケティングプラットフォームを活用した顧客向けコミュニティサイト「はなまるうどん ファンサイト」を開設。TwitterやInstagramといった公式SNSもファンサイトに集約し、新たなCRM施策を2015年から開始しました。

店内ポスターやPOP、FacebookなどのSNSアカウント、自社サイトをはじめとしたオウンドメディアを通じて顧客に再登録を促したところ、従来会員の推定アクティブ率を上回る約3割の利用者が新たにコミュニティサイトへ登録、約1年で2万人以上の顧客ネットワークを確立することができました。
また、登録時には顧客の属性情報のほか「店舗の利用頻度」や「商品を選ぶ際に重視するポイント」といった定性的な情報もアンケートで取得し、顧客のニーズや嗜好を把握することで、マーケティングの精度向上につなげています。
店舗で利用できるクーポンの利用率は従来のメルマガ経由と比較して3倍に上昇するなど、CRMの基盤を変えたことで、大きな成果を上げています。

デジタル改革で店舗とECの顧客情報を一元管理

ロクシタンジャポンは、南仏発祥の化粧品メーカー「ロクシタン」を国内で展開する企業です。同社は日本進出直後から、個性的なDMによりブランドのファンを増やした歴史があります。
しかし、ECサイトやSNSといった顧客接点の多様化により、WEBとリアル(実店舗)両方の顧客データを活用したマーケティング施策の必要性が出てきました。

そこで、まず行ったのが実店舗とECの顧客データの一元化です。両方の会員IDを統合することで、一人の会員が「いつ」「どこで」「何を」「いくらで」「何回」購入したかが把握できるようになり、さらにそのデータを分析した結果、実店舗とEC両方で購入する「オムニチャネル顧客」の存在と、それらのお客様は単一チャネルで購入する顧客に比べ、2〜3倍近く購入頻度が高いことが明らかになりました。

次にロクシタンは、ECと店舗の「垣根」を取り払うため、ECの売り上げを、店舗の評価にも反映する仕組みを導入。CRMチームのKPIをオムニチャネル顧客からの収益に設定します。
ロイヤルティの高い顧客の購買行動のパターンを特定し、メルマガやDM、LINE、ECサイトのレコメンド機能など、顧客の属性に応じた最適なコミュニケーションを行った結果、オムニチャネル顧客の数を前年比で27%増加させることに成功しました。

まとめ

CRMは導入さえすれば、必ずしも成功するというものではありません。ここで紹介したポイントや成功事例を踏まえて、効果的なCRMシステムの導入・運用を目指してください。

RICOHのマーケティング支援サービスでは、ソリューションの構築から運用、データ活用までそれぞれの企業に合った最適な仕様での提供が可能です。また、紙とデジタル、両方のメディアを活用した施策を企画提案しています。ご興味ある方は、お気軽に無料相談をご利用ください。

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