伝わる!デザインのセオリー フォントを使いこなす編

2021/09/01
更新日:2021/09/01
伝わる!デザインのセオリー フォントを使いこなす編

とかくデザインは「センス」が必要だと思われがちですが、デザインのセオリーを押さえておくことで誰でもデザイン力を向上・磨くことは可能です。このコラムではわかりやすい例を見ながら、基本的なデザインセオリーを解説します。

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今回はフォントについて見ていきます。フォントにはさまざまな形のものがあり、デザインの表現力を上げるために欠かせない大切な要素になっています。

目次

はじめに

デザインに合った「声優」さんを探す

最近フォントへの注目度がとても高まっています。これまでに比べてフォントの選択肢が大幅に増え、そのデザインの多彩さや表現力の豊かさ、あるいは文字の世界の奥深さに気づく方が増えているようです。

フォントはよく「声優」さんに例えられます。同じ文言でもフォントが変わることで、説得力や優しさ、強さや繊細さなどがまったく違ってくるからです。デザインの目的に合った声色を持つフォントを選ぶ、それはとても楽しい作業のひとつです。

図セオリーコラム01

文字や言葉をどんなフォントで表現するのか、デザインの作業の中でも特に丁寧に考えたい部分です

1. フォントの種類や特徴・入手方法

フォントとは?

「フォント(Font)」は、共通のデザインで作られた文字の一揃いのことで、現在では主にパソコンで選ぶことのできるデジタルフォントのことを示すことが多い言葉です。

デジタルフォントにはデータ的な側面と、文字の形や字体を含む書体やデザインの側面とがあります。ここでは主にデザイン的な面からのフォントの違いについて解説していきましょう。

図セオリーコラム02

同じ文言でもフォントを変えることで表現されるイメージが大きく変わります。左は現代的でシンプルかつ明るい印象ですが、右は歴史の重みや格式が感じられます。ここではこのようなフォントの違いについて解説します

和文フォントの種類

まずは、基本的なフォントの分類から見ていきます。日本語のフォントを「和文フォント」と呼びます。和文フォントには、古くから印刷で用いられてきたいわゆる「活字体」というものがあり、その代表的なものに「明朝体」と「ゴシック体」とがあります。

活字体以外には、さまざまな意匠を凝らした「デザイン書体」と、手書きの文字をそのままフォント化したような「筆文字」あるいは「手書き文字」があります。

分類方法は他にもありますが、まずはこの基本の大きな4つのカテゴリーに分けて考えるとよいでしょう。

図セオリーコラム03

和文フォントを大きく分類すると、これらの4つになります

明朝体の特徴

和文の活字体でもっとも古くから使われてきたのが「明朝体」です。明朝体の特徴は、横線が細く縦線が太いこと、線の折り返しや起筆部分に「ウロコ」と呼ばれる三角形の飾りが付いていることです。

もともとは中国の明朝時代に確立した書体ですが、日本に伝来したのちに楷書の「かな」と組み合わせて使われるようになりました。

読みやすく、文章にリズムを感じさせるため小説や雑誌の本文としてよく使用されています。

図セオリーコラム04

縦線と横線の強弱やウロコ以外にも、筆の特徴を色濃く残したクラシカルな印象の書体です

ゴシック体の特徴

明朝体の本文に組み合わせ、見出しやキャッチコピーなどの用途で、やや力強さを感じられる書体として作り出されたのが「ゴシック体」です。線幅はほぼ均一で、文字の骨格が整理されていて幾何学的になっているのが特徴です。線端にわずかなアクセントが加えられたものもあります。

無駄のない印象で読みやすく、線の太いものは見出しやタイトルに。細いものは本文にも使用されます。明朝体に比べてやや硬く、都会的な印象があります。

図セオリーコラム05

線の太さがほぼ均一で、整理された線で描かれたゴシック体はモダンな印象があります

図セオリーコラム06

ゴシック体の角や先端を丸くしたものが「丸ゴシック体」です。かわいらしさや柔らかさが感じられます

デザイン書体の特徴

明朝体でもゴシック体でもなく、手書き風でもないものを便宜的に「デザイン書体」と呼んでいます。さまざまなアイディアを活かした、趣向を凝らした多彩なデザインが数多く作られています。

特徴もそのフォントごとにまったく異なるため、ここではあくまでも一例として見てください。

いわゆる活字書体のような読みやすさや普遍性はありませんが、楽しく人の目に飛び込んでくるような表現力を持っています。TVや配信動画のテロップ、パッケージなどでよく見かけます。

図セオリーコラム07

ポップでかわいらしい印象の「あおかね」です。華やかさと力強さが備わったデザイン書体です

手書き書体の特徴

活字書体のように線を整理したり、統一された決まり事がないのが手書き書体の特徴です。手書き書体には、アジア圏の文化を強く感じさせる筆で描かれたものから、ラフなペン字風のもの、子どもが落書きしたような文字まで幅広いデザインが含まれます。

伝統的な楷書や行書は挨拶状や葉書の宛名印刷に、達筆な筆文字は飲食店の看板やメニュー、ラフな線が活かされたペン字風の書体は手の温もりを感じさせたいキャッチコピーなどによく使われます。

図セオリーコラム08

見本の力強い筆文字は「陽炎」フォントです。和の雰囲気が強く感じられ、また人の手の動きや勢いが生きています

欧文フォントの種類

ラテン文字アルファベットのフォントを「欧文フォント」と呼びます。欧文フォントにも、和文と同様の分類があります。

和文の明朝体にあたるのが「セリフ体(ローマン体)」、ゴシック体にあたるのが「サンセリフ体」です。デザイン書体にあたるのが「ディスプレイ体」。そして手書き・筆文字と似たような考え方で作られているのが「スクリプト体」です。

図セオリーコラム09

欧文フォントもこのように大きく4つに分類できます

セリフ体の特徴

現在でもよく使われている欧文フォントの中で、もっとも古い歴史を持つのが「セリフ体(ローマン体)」です。明朝体と同様に、横線が細く縦線が太いのが特徴。起筆や終筆に「セリフ」と呼ばれる鉤状の飾りがついています。またペンで描いたような線の抑揚も見られます。

長い文章でも読みやすいため、新聞や書籍の本文としてよく使われています。ややクラシックで格式の高い印象があります。

図セオリーコラム10

伝統的な印象のあるセリフ体は、優美で洗練された印象があります

サンセリフ体の特徴

縦横の線がほぼ均一で、文字のラインも幾何学的に整理されている「サンセリフ体」。サンセリフとは「セリフがない」という意味で、線端に飾りがつかないシンプルなデザインが特徴です。セリフ体に比べてモダンで明るく、シンプルなところが現代的な感じです。

読みやすく、デジタルデバイスでの表示にも向いているため、ビジネス文書やWebサイト、ブランドのロゴなど、多くの場所でサンセリフ体が使われています。

図セオリーコラム11

シンプルな構造がモダンな印象のサンセリフ体。くっきりと見やすい書体です

ディスプレイ体の特徴

POPやサイン、見出し用に作られたのが「ディスプレイ体」と呼ばれるグループです。和文のデザイン書体と同じでさまざまな楽しいデザインが作られているので、特徴をひとくくりに説明することはできません。無限なのではと思われるほど種類もたくさんあります。

文字に縁取りや影がついていたり、大文字あるいは小文字がないものも。いずれもセリフ体やサンセリフ体と比べると可読性はやや劣りますが、人の目を惹きつけ、デザインに華を添えてくれます。

図セオリーコラム12

ディスプレイ体のデザインの特徴は、書体ごとにさまざまです

スクリプト体の特徴

欧文フォントの「スクリプト体」は、カリグラフィペンで書かれた文字が基本的なデザインです。右に傾いたような斜めの形の筆記体で、優美な印象があります。その他にもペンで書いたような文字や、可愛らしいデザインのものもあります。

現代では筆記体があまり使われないこともあり、可読性は活字体であるセリフ体やサンセリフ体に劣りますが、手書きの風合いや優しさが欲しい場面でなくてはならないカテゴリーです。

図セオリーコラム13

優美なカリグラフィペンの筆記体が代表的ですが、この他にもさまざまなデザインがあります

同じ分類の書体でも印象はさまざま

大きなフォントデザインの分類をご紹介しましたが、同じカテゴリーにあってもその印象は一様ではありません。一般的に明朝体は格調が高く古めかしい印象がありますが、現代的なものや荒々しい印象のものなど、さまざまなデザインのものが作られています。

書体の個性を決めるのは文字の大きさやバランス、フトコロや細部のアクセントなど。各パーツのデザインや微妙なラインコントロールが文字が並んだ際の個性につながっています。

図セオリーコラム14

すべて明朝体のカテゴリーに入りますが、受ける印象はさまざまです

図セオリーコラム15

和文の場合は重心の高さやフトコロの大きさによって書体の個性が決まります

図セオリーコラム16

文字パーツの細部のデザインによっても印象が変わります

図セオリーコラム17

書体ごとに特徴があるので、いろんな書体を見比べてみるとよいでしょう

図セオリーコラム18

欧文フォントはラインに沿ってデザインされているので、その位置や角度で印象が変わります

図セオリーコラム19

フォントを見分ける際に注目するポイントはこれらのエレメントです

フォントのファミリー

フォントを選ぶ際のポイントは、その形だけではありません。フォントには「ファミリー」と呼ばれるグループを形成するものもあります。そのフォントにどんなファミリーがあるのか、それによっても使える場所や使い方が変わっています。

フォントのファミリーとは、統一されたデザインで線の太さや文字幅などが異なるバリエーションを備えているものです。基本的な書体やプロがよく使うフォントには、ファミリーを持つものが多いのです。

図セオリーコラム20

文字の線の太さを「ウエイト」と呼びます。細いものは小さく使用する本文に向き、太いものは見出しなどに使用されます

図セオリーコラム21

文字の横幅が狭くなった書体を「コンデンス」、逆に幅が広いものは「ワイド」などと呼びます。欧文書体には古くから用意されていましたが、最近では和文のコンデンス書体も増えてきました

図セオリーコラム22

縦線と横線の太さの「差」を、「コントラスト」と表現します。あまり種類は多くありませんが、コントラストの違いのファミリーがある書体も増えてきました

図セオリーコラム23

ウエイトとコントラストの両方のファミリーを持っている書体は、数多くのバリエーションが生まれます

図セオリーコラム24

異なる書体のカテゴリーでも、同じコンセプトでデザインされているものもあります。広義にはこれもファミリーと言えるでしょう

フォントの入手方法

フォントの数は増え続けており、和文だけでも3,000書体以上。欧文では数えきれないほどのフォントが作られています。有償のものや無償のもの、入手方法もさまざまです。デザインに使用するフォントはどうやって手に入れ、どのように使い分けたら良いのでしょうか。

フォントはデザインのバリエーションを増やしてくれる武器でもあります。なるべく多くの質の良いフォントを入手するようにしたいもの。まずはOSやアプリケーションに付属しているフォントを取り入れ、その他に自分の作業環境で足りないフォントを追加していくようにすると良いでしょう。

図セオリーコラム25

OSに付属のフォントのリスト(抜粋)です。WindowsよりもMacの方が、良質なフォントが多い傾向です。デフォルトではすべてがインストールされていないので、自分で追加するようにしてください

図セオリーコラム26

Googleで提供されている「Google Font」にも和文のバリエーションが増えています。またアドビのアプリケーションを使用している場合には「Adobe Fonts」のサービスが利用できます

図セオリーコラム27

安定的に質の高いフォントを使用するためには、モリサワの「MORISAWA PASSPORT」または、フォントワークス の「LETS」などのサブスクリプションに加入することをお勧めします。年間5万程度と高額ですが、本文から見出しまでバリエーションも豊富で、品質も保証されています

図セオリーコラム28

同じサブスクリプションでも、見出しやアクセントに向いたデザイン書体が豊富なDynafontの「DynaSmart」や、現代的でシンプルな和欧文の組み合わせが美しいType Projectの「TPコネクト」などもあります。モリサワやフォントワークス のサービスだけで足りない場合に追加すると良いでしょう

図セオリーコラム29

サブスクリプションではなく、1書体ごとにフォントを購入する方法や、目的別の数書体が安価なサブスクリプションになっているサービス(フォントワークス の「mojimo」)もあります

図セオリーコラム30

欧文フォントの場合もサブスクリプション、または1書体ごとの買い切りがあります。欧文は種類が多いため、使用する目的に合わせて買い切るタイプが現実的でしょう

図セオリーコラム31

Webに使用するフォントの場合は「FONTPLUS」や「TypeSquare」などのWebフォントサービスを利用するとよいでしょう

図セオリーコラム32

目的別にフォント選びの目安を示すチャートを作ってみました。導入を迷っている方は参考にしてみてください

2. フォントによる表現力

文字に視覚効果を与えるフォント

ここまで説明してきたように、フォントのデザインは非常に緻密かつ多彩なものです。そうやって作り出されたフォントは、書いてある言葉・文字に強さや明るさ、シズル感、繊細さ、清潔感などのさまざまな表情をつけてくれるデザインの強力な武器になります。

この項目では、フォントによる表現力について実際の例を見ながら解説します。文字のないデザインはほとんど存在しません。自分でフォントを選ぶためにも、フォントから受ける印象やイメージをよく味わい、観察するようにしましょう。

図セオリーコラム33

同じデザインを基本的なフォントで構成してみました。明朝体とゴシック体でも印象は変わりますが、ウエイトが太くなることでも強さが加わるのがわかります

図セオリーコラム34

ゴシック体の仲間ですが、少し特徴のあるフォントに変えてみました。丸みがあったり尖っていたりすることで、料理の味も変わるような気がします

図セオリーコラム35

さらにデザイン書体や手書き書体のバリエーションも作りました。コンビニ風や中華風、和風、居酒屋風など、同じ唐揚げでも値段や使っている隠し味が違うように見えてきます。フォントにはこのように、細部の印象の違いまでを表現する力があります

使う文言と組み合わせてフォントを選ぶ

フォントの表現力を最大限に活かすためには、どんな文言で使用するのかも併せて考える必要があります。例えばカタカナの多い文章と漢字の多い文章、あるいは和欧文の組み合わせが多い文章では、同じフォントでも与える印象が変わります。フォントも平仮名が特徴的であったり、和欧文の組み合わせが統一されているものなど文言によって特性の見え方が変わってしまうこともあります。

図セオリーコラム36

同じフォントでも使う文言によって印象が変わります。フォントと文言は必ずセットで考える必要があるのです

図セオリーコラム37

一見似たような文言、同じようなフォントですがそれぞれお菓子の味が違うように、フォントも微妙な違いで表現を使い分けるのが理想です

図セオリーコラム38

左は現代的なゴシック体で表現したポスター、右は文言に合わせてフォントを選んだ例です。歴史観や格式など言語化できない印象が表現されているのがわかります

図セオリーコラム39

こちらは左が一般的な明朝体で、右はデザイン書体に変更した例です。親しみやすさや誘目性が変化しています

図セオリーコラム40

左はシンプルなゴシック体ですが、右は曲線を多用したクセのある明朝体です。物語の奥行きやファンタジー感が違ってきます

組み方や配色による印象の変化

フォントと文言以外でも、大きさや太さ、加工の有無などフォントの印象を変化させる要素は数多くあります。作り出すデザインにとって、どのような文字が適しているのか。文字組や色などの要素を使って、表現力を最大限に活かすような工夫が必要なのです。

図セオリーコラム41

書体や文言だけでなく、文字の組み方によっても表現されるものは変わります

図セオリーコラム42

色を変えることで、同じフォントでもシックであったり明るく楽しいものになったりします

3. 適材適所なフォントの使い方

基準となるフォントを作る

デジタルフォントの数は膨大にあるため、基本的なフォントの分類がわかっていても、そのデザインに最適なものを選び出すのは時間のかかる作業です。現代の適材適所なフォントの使い方には、フォント選びをスムーズにするためのフォント管理や分類が必要になります。

フォントを分類するには、まず使用する目的をはっきりさせることです。例えば本文の書体であれば、ある程度の長さの文章をスムーズに読み進んでもらいたいという目的があるはずです。見出しの書体はその本文に対して目立つことや、ものによっては遠くからも見えること、注目を集められることなどが必要になってくるでしょう。

まずおすすめしたいのは、こういった目的別の「基準」となるフォントを自分で選んでおくことです。基準のフォントはなるべくプレーンなものがよいでしょう。その基準のフォントを適用してみて、足りないものはなにか?と考えるようにします。

図セオリーコラム43

例えば、ある程度没入感を持って読み進めてもらい本文(縦組み)の場合、私が基準にしているのが「游明朝体」です。使用する文章や組み方によっては、右の2書体も候補になります

図セオリーコラム44

本文が横組みになった場合には「游ゴシック体」を基準にします。ここからさらにクラシックな印象にしたいのか、モダンな雰囲気が欲しいのかといった具合に最適なものを選ぶことで、手当たり次第にフォントを適用していく必要がなくなります

図セオリーコラム45

見出しの場合は複数の基準フォントを選んでおくとよいでしょう。例えば明朝体ならこれ、ゴシックならこれといった具合に書体の違うものを選んでおけば、どんなデザインでも対応しやすくなります

イメージ別のフォントの分類

基準フォントのほかにもうひとつあらかじめやっておいた方がよいのが、イメージごとにフォントを分類しておくことです。書体の分類とはまったく異なる考え方で、例えば「透明感」などのキーワードを設定し、フォントから受けるイメージだけで当てはまるものをリストしておきます。

イメージ別のグループが増えてくると、デザインに合ったフォントを素早く探し出すことができます。また自分が目指すデザインに足りないフォントがわかるようになり、フォントを増やす必要があるかどうかも検討しやすくなります。

図セオリーコラム46

図セオリーコラム47

フォントのイメージ別分類の一例です。このように書体のカテゴリーに囚われず、印象が近いものを集めておきます。フォントの数はいくつでもかまいませんが、イメージやキーワードは自分のデザインに求められがちなもので作ると良いでしょう。

図セオリーコラム48

イメージごとに分類しておくと、そのデザインに必要なフォントを素早く選び検討することが可能になります。左は一般的な明朝体で、右はイメージに合った書体を選んだ状態です

フォントのトレンドも参考にする

ファッションにトレンドがあるように、フォントにも旬があります。フォントメーカーもトレンドを意識し、これから求められるフォントを検討し計画的にリリースをしています。またスカート丈やネクタイの幅などと同じように、フォントのトレンドも繰り返される傾向があります。

最新のトレンドは書店で書籍の表紙を見て回ることをお勧めしますが、時には古書や古い広告を見て時代感を感じたり、フォントの使い方のバリエーションを増やすようにするとよいでしょう。

図セオリーコラム49

最近のフォントのトレンドのひとつが、和文のコンデンス書体です。縦長のプロポーションにすることで情報量を増やすことができるほか、モダンでくっきりとした目新しさが感じられます

図セオリーコラム50

縦横の線の太さの差が大きな強コントラストフォントや、極限まで横線を細くした明朝体など高精細ですっきりとした印象の文字もよく見かけます

図セオリーコラム51

ここ数年、ブームが続いているのが、柔らかさや有機的な印象のニュアンスのある明朝体です。伝統的な中にもどこか新しさがあり、物語性が感じられるのが人気の理由でしょう

図セオリーコラム52

文字の中を抜いたり、余白を大きく取るなど、さわやかな風が抜けるような「抜け感」を感じるフォントもよく使われています。軽やかで押し付けがましくないところが時代に合っているのかもしれません

まとめ

フォントの世界は奥深い

デザインにとってフォントほど重要な要素はありません。わたしは文字が決まればデザインも決まるような気がしています。表現力やフォントの導入方法など、参考になる部分はあったでしょうか。

フォントには長い歴史があり、日本以外にも多くの言語系があり文字の種類も驚くほどたくさんあります。

今回のコラムは、フォントを知るほんの入り口に過ぎません。もし興味を持ってくださった方がいたら、わたしが関わったフォントの本やゲーム(監修・共著・単著・制作)もありますので手に取ってみてください(それでもまだまだ入り口ですが…)。

図セオリーコラム53

『[デザイン技法図鑑]ひと目でわかるフォントが活きるデザインの基本。』
エムディエヌコーポレーション刊

図セオリーコラム54

『愛のあるユニークで豊かな書体。フォントかるたのフォント読本』
エムディエヌコーポレーション刊

図セオリーコラム55

『文字のきほん』
グラフィック社刊

図セオリーコラム56

『フォントかるた』
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【コラム執筆者プロフィール】

伊達千代(だて・ちよ)氏
株式会社TART DESIGN OFFICE代表
デザイナー,ライター
昭和女子大学環境デザイン学科非常勤講師
経団連事業本部セミナー講師

メーカーのデザイン部、広告制作会社で広告・SP分野を中心にグラフィックデザインに携わる。2002年株式会社TART DESIGN OFFICE設立、デザインに加えて編集・執筆・大学や企業でのデザイン講習など活動の幅を広げる。2017年に任意団体「フォントかるた制作チーム」設立。

近著は『デザインのルール、レイアウトのセオリー』『配色デザイン見本帳 配色の基礎と考え方が学べるガイドブック』『デザイン・ルールズ[新版]デザインを始める前に知っておきたいこと(共著)』(いずれもエムディエヌコーポレーション刊)。『文字のきほん』(グラフィック社刊)など。

伊達千代(だて・ちよ)

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