カクテルパーティ効果とは?

From: ダイレクトマーケティングラボ

2017年07月11日 00:00

この記事に書いてあること

雑音の中から必要な情報を選び出す、カクテルパーティ効果。

こんにちは。その気がなくてもなんとなく聞こえてくるのがうわさ話。そんな雑音に振り回されちゃいけねぇよ、と、人にはもっともらしく言うくせに、え? オイラのこと? となると急に聞き耳が立っちゃうコピーライター、Kです。はぁ。

騒がしいパーティでも会話が成り立つワケ。私たちは繁華街やイベント、パーティ会場のようにかなり騒がしい場所でも、自分を呼ぶ声や知り合いが話している内容を聞き分けることができます。また、たくさんのグループが雑談している中で気になるキーワードをキャッチしたとたん、そのグループの会話が聞き取れるようになります。

カクテルパーティ効果のイメージ

一方で、見ず知らずの人の名や関心のない話は、まったくと言っていいほど頭に入りません。まるで、聞きたいことだけ聞いて、聞きたくないことには耳をふさいでいるかのようです。これが、地獄耳(空耳?)を可能にしている「カクテルパーティ効果」。

人は、耳や目から入る情報のすべてを同じように扱っているわけではなく、自分に関係のある(興味のある)情報だけを選び出し、そのほかはシャットアウトしているんです。もちろん無意識に、です。スゴいと思いません? なぜこんなことができるのかというと、膨大な情報の逐一処理で脳がオーバーヒートするのを防ぐため、のようです。ムダを省いて効率よく頭を使っているわけですね。

あなたに語りかけ、振り向かせる広告。

人は、騒がしい場所でも「自分に関係ある情報」には無意識に注目します。それと同じように、テレビ、ネット、街の中、大量の広告にさらされても、自分に関係あると直感するとその広告に目が向き、そのほかの広告は意識から消える、という塩梅。ここでは、あなたが否が応でも反応してしまうバナー広告を考えてみましょう。

例①:いちばんの「関心事」に振り向いてしまう。

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成功はカンタンじゃないですからね、ダイエット。それでも、人は希望を捨てないわけです。失敗は自分以外の何かのせいかも、と。

例②:場所や年収など「属性」に振り向いてしまう。

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買いたい人はもちろん、相場を知りたい人、売りたい人、世田谷に住んでるだけの人をも引きつけるフレーズです。

例③:将来の「不安」を突かれ振り向いてしまう。

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近づく定年。不安な老後資金。今のままでは……と思いつつ腰が上がらない。気になるキーワードに思わず引き寄せられる人は多いハズ。

こうしたアプローチは、昔から繰り返し使われ、今もなお効果が衰えない“鉄板セオリー”です。まして、最近のネットはあなたの行動履歴や関心分野を知っていて、気になるキーワードを連発してきますからねぇ。たとえ買わないにしても、無反応ではいられないでしょう。

カクテルパーティ効果でポジティブな自分へ?!

ここまでカクテルパーティ効果のスゴさをご紹介してきたわけですが、つい買わされちゃう?ダークサイドフォースだけじゃなく、ライトサイドフォースもあるよ、ってお話でこの回を締めたいと思います。

たとえば、なにかアイデアがほしいなら、アンテナを大きく張って意識を向けていれば、それまでただのノイズだったものが価値のある情報に変わるかもしれません。ここいちばんの勝負なら、するべきことに集中して不安などは意識から消してしまう。スポーツ選手がよく「完全に自分の世界にいた。まわりは一切気にならなかった」なんてコメントしますが、あの研ぎ澄まされた状態ですね。

人間、意識ひとつで事態をポジティブに変換できるんです。なんとすばらしい! であれば、人のうわさ話など取るに足らないはずなんですがね、私のフォース、どうも後ろ向きでして。では次回またお会いしましょう。

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