認知的不協和
2017年04月26日 00:00
この記事に書いてあること
つじつまが合わないと落ち着かない…認知的不協和
こんにちは。我ながら、言ってることとやってることの落差に感心してしまうコピーライターKです。ところで、あなたの中にジキルとハイドはいませんか?
矛盾してます。つじつまが合いません。なんだか居心地が悪いですよね。そして最終的にはどちらかの選択にせまられ、おそらくあなたは楽な方へと流れます。苦痛を伴う選択はできれば避けたい。その気持ち、よ~~~くわかります。
つじつまが合わなくたっていいと思いますけどね、個人的には。にんげんだもの。
すっかり前置きが長くなりましたが、これが今回のテーマ、「認知的不協和」です。人は、矛盾する考えや行為(認知)を同時に抱えると、不安定な状態(不協和)に陥ります。そのストレスから逃れるために、下手な言い訳でも屁理屈でもいいから自分を説得にかかります。そうしないと前に進めないんですね。恥ずかしながら、私Kなんぞ、不協和の波間に生きているようなものです。
●ひいきのスポーツ選手が批判されている記事は読まない。
褒め称えてる記事だけ読んで「だろだろ、この選手はスゴイんだよ」と、自分の目の確かさを確認する。
●頭脳明晰、実行力抜群、おまけにイケメンなビジネスパーソンに対して、
「もとから住む世界が違う」「真似のできない特別な人」と持ち上げ、「人一倍の努力」という肝心なポイントを無視する。
●自分のクルマが一番好き。でも、新車が出るとちょっと気になる。
そんなときは「下品になった」「燃費がイマイチ」などとケチをつけ、今のクルマに乗り続ける自分の選択を正当化する。
小さな男です、はい。話を本題に戻します。ことほどさように、私たちの日ごろの思考や行動は、認知的不協和に強い影響を受けています。もちろん、あなたが商品やサービスを買うとき、さらには買った後の行動も例外ではありません。架空のダイエット食品を例に考えてみましょう。
【購入時】矛盾による不協和を提示され、 解決をせまられたケース
人は、強く引かれる関心事ほど不協和状態を放置することができません。それが特定の商品やサービスで解消されるならよろこんで買う、という仕掛けです。典型的な例が、ネットのバナー広告やその受け皿となるランディングページ(LP)です。こんな感じのフレーズ、よく見かけませんか?
ダイエットに悩んでいるあなたは考えます。「え、甘いものを食べても痩せる? まさか! …でも、そこまで言うならほんとかも。試す価値あるかも。糖質抜きはつらくてイヤだし」常識として糖質と痩身は明らかな矛盾で、両者の間にはとても大きなギャップがあります。そこで、夏を前にメリハリがほしいあなたは、その強い願望で商品ベネフィットを都合よく捻じ曲げ、矛盾を解消しようとしています。食生活や睡眠、運動、生活習慣すべてを見直して正しく痩せよう、なんてことにはならないわけです。にんげんだもの。
【購入後】買った商品の価値を再認識して 愛用するケース
期待を胸に買った商品でも、後から「ほんとに効くのかしら」と不安を覚えることもあるでしょう。こんなとき、私たちがよくとる行動が、よい評判だけを見聞きしたり、他を無理やりけなして、自分の選択の正しさを確認すること。私Kのことですね、はい。そしていったん不協和が解消されて商品を愛用するようになると、今度はそれ以外の商品に否定的な態度をとります。リピート決定。もう不協和は抱えたくないですからね。逆に、不安を払拭できない場合は買った商品を否定するほかなく、今後も同様のストレスを抱えることになりそうです(泣)。
まとめ
では最後に。ここまで書き進んできて、私Kは今、不協和状態にあります。「にんげんだもの、それでいいさ」と思う一方で「言い訳が多くていいのか自分は!」とも思える…。 〜コーヒーブレーク〜 はい、決めました。3日に1回なら言い訳してよし! としておきます。あースッキリした。
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