身近なコトから始めよう!販促部門ができるSDGsとは?

From: ダイレクトマーケティングラボ

2020年09月03日 00:00

この記事に書いてあること

販促・マーケティング担当者の仕事に求められるものは、市場の状況やトレンドによって変化。顧客ニーズが多様化する中、売上アップと仕事の効率化を実現する施策に悩んでいませんか?そんな方のために、販促・マーケのよくあるお悩みと解決策をお伝えします。

SDGsについて考える男性

近年、企業規模や業種、国内外問わず、SDGsに取り組む企業が増えています。「SDGs」とは、2015年9月に国連サミットの中で採択された「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際社会共通の目標のこと。
地球上の誰一人取り残さない、持続可能でよりよい社会を実現するために、企業の販促部門としてどんなことができるのでしょうか?

主要キャラクター紹介

西村さとし

27歳、独身。サンライズカンパニー営業企画部/販促グループ所属。学生時代は多くのアルバイトを経験し大学卒業後に入社。営業部に3年間所属した後、念願の営業企画部に異動。販促物の企画・制作・発注業務に追われ、残業が続いている。人から頼まれると嫌と言えない性格。

石田マネージャー

43歳。夫と2人の子供がいる。サンライズカンパニー営業企画部マネージャー。長らく大手広告代理店に勤め、担当した多くの企業で売上拡大に貢献し名を馳せる。サンライズカンパニーの社長に請われ1年前に転職。人情味に熱く、メンバーの残業問題を解決したいと思っている。

販促部門ならではのSDGsって何ができる?

西村:

今朝の朝礼での社長のお話、どう思いました?「ライバル会社がSDGs推進を謳っているらしい。うちも全社をあげてSDGsに取り組む」って話です。全社をあげて取り組むに当たって、部署ごとに、その部署ならではの取り組みについて企画書を提出するようにって言ってましたよ。そんなこと、いきなり言われても……って感じですよね。

マネージャー:

SDGsの推進は、最近多くの企業が取り組んでいる活動のひとつよ。うちの会社もいよいよ、その大切さに気付いて進める時が来たってことじゃない?

西村:

確かにそうですね。調べてみると仕事の中でできることはたくさんあるみたいです。でも、どれも大企業がやっていることだし、何よりどれも社長が求める「販促部門らしさ」が感じられなくて。

マネージャー:

なるほどね。でも、「販促部門らしさ」を見つけるなら、原点に立ち返って、いつも手にしている身近なものに目を向けてみたらどう?

西村:

いつも手にしている身近なもの?

企業が進めるSDGsの取り組みはさまざま。再生可能エネルギーへの切り替えや自然環境保全といった大規模な施策もあれば、節電やLED照明への切り替えなど、身近なレベルで始められる取り組みもあります。SDGsは大企業だけのものととらえず、まずは毎日の業務の中でできることを探してみることが大切です。

紙種を選ぶことも立派なSDGs!

マネージャー:

私たちがいつも手にしている身近なものは何か?販促物よね。それは何でできているかしら?

西村:

ええと、いつも印刷しているPOPやポスター、チラシにパンフレットは、紙を使っていますよね。紙からできることがあるということですか?

マネージャー:

そうよ。いつも作っている販促物に環境に配慮した紙を使うことで、販促部門らしい取り組みができるんじゃないかしら。

環境に配慮した紙といえば、古紙パルプを配合した再生紙をイメージする人も多いでしょう。再生紙はコピー用紙として使うケースはありますが、品質を求められる印刷物に最適とは言い切れません。

再生紙以外の環境配慮の選択肢のひとつが、FSC認証紙(森林認証紙)です。

FSCによる認証制度とは、環境や地域社会に配慮した管理や伐採が行なわれている森林に由来する製品であることを証明するもの。認定された森林の木で生成されたFSC認証紙を使用することで、環境に配慮した印刷業務が行えます。

環境に配慮した高品質な紙と活用事例

西村:

なるほど!再生紙以外にも、環境に配慮して作られた紙があるんですね。よし、いつも使う紙をこの用紙に切り替えるという企画書を作って、社長に提出しよう!

マネージャー:

ちょっと待って。販促物ならではの用紙に必要な条件についてはちゃんと考えた?生鮮食品を扱うお店や飲食店では、耐水性があるPOPなどの販促物が必要よね。

西村:

それは……環境に配慮した用紙をラミネートして使えばいいのでは?

マネージャー:

それだと作るたびに手間もかかるし、ラミネートをたくさん使ってしまったら環境に配慮していないじゃない。実は、販促物に適した耐水性と環境配慮を兼ね備えた紙もあるのよ。知ってた?

ユポ

ユポは、森林資源の保護を目的に開発がスタートしたフィルム法合成紙で、通常の紙と異なり原料に木材を一切使っていません。また、製造工程でも水をほとんど使わず、重金属やアスベスト、フロンといった有害物質・環境負荷物質も使わない環境・安全に対応した紙で、耐水性だけでなく、耐久性にも優れているのが特徴です。2018年には新たにユポグリーンという紙も登場。ユポグリーンは、植物由来のバイオマス樹脂*を使ってCO2排出量を削減するなど、さらに環境に配慮をしています。

* バイオマス樹脂はサトウキビなどの植物を原料としたもので、植物が育成する際に光合成を行い大気中のCO2を吸収するため、廃棄焼却時に放出されたCO2をゼロとみなすことができるカーボンニュートラルな原料です。

※ リコーのPODは、株式会社ユポ・コーポレーションと共同で最適な印刷条件を確立しています。

LIMEX

石灰石を主原料としたLIMEXは、紙・プラスチックの代替となる日本生まれの新素材。水や木をほとんど使わない、水に強く耐久性もある素材です。最近では、セブン&アイ・フードシステムズ、製造元の株式会社TBM、リコージャパンが連携し、LIMEXの資源循環モデルを開始したという事例もあります。セブン&アイ・フードシステムズが運営するカフェ「麴町珈琲」で使用したLIMEX製のメニューを回収し、ペレット化した素材などを用いてドリンクバー用のトレーに再製品化。それをファミリーレストランの「デニーズ」の店舗で使用するという取り組みが行われています。

LIMEX再資源化の流れ

西村:

そんな紙があるなんて知らなかったです!ただ、ユポもLIMEXも特殊な素材ですけど、社内で印刷できるんですか?

マネージャー:

そこがポイントなのよ。先日西村君に稟議をあげてもらったRICOH Pro C5300Sならば、ユポもLIMEXも用紙検証がきちんと実施されているから、安心して使用できるわ。どちらも素材や製法の工夫で環境問題に取り組んでいる合成紙で、耐水性もあるからラミネートの手間が省けるし、使う場所を選ばないのがメリットね。ただ、どちらも一般的な紙と原料が違うので、廃棄するときは注意が必要よ。 

西村:

ポリプロピレンと石灰石だから、ちゃんと調べないといけないですね。製品の公式サイトをチェックして、処分方法も自治体に問い合わせます。廃棄方法も環境面でとても大切ですから、最後までしっかり気を配ります!

まとめ

マネージャー:

私たちの毎日の生活では、エコバックやマイボトルを使った環境に対する小さな気配りはしているけど、仕事の中で、しかも自分たちらしい方法でと言われると、難しく感じてしまうわよね。

西村:

そうなんです。でも、マネージャーに教えていただいて、使う紙に気を配ってあげることがSDGsの取り組みにつながることがわかりました!

マネージャー :

わかってくれて嬉しいわ!普段使っている紙を見直すだけでSDGsに貢献できるんだから、今すぐ進めるべきよ。もちろん、紙を大切に使うことも忘れちゃダメ。PODを使えば販促物を必要なときに必要なぶんだけ印刷できるから、コストや在庫スペース、廃棄ロスの削減にもつながるわね。

西村:

ムダな廃棄を出さないというのは環境配慮の基本ですよね。この内容を企画書にまとめて社長に説明したら、きっといい反応が得られますよ!先日上げたPODの稟議の力強い後押しにもなりますね。

記事タイトルとURLをコピーしました!

https://www.ricoh.co.jp/magazines/direct-marketing/column/o00004/

業種別で探す

テーマ別で探す

お問い合わせ

ダイレクトマーケティングラボに関連するご質問・お問い合わせは
こちらから受け付けています。お気軽にご相談ください。

お問い合わせ