マーケティングオートメーションとは?今必要とされる理由を徹底解説

2019/12/11
更新日:2020/05/08
マーケティングオートメーションとは?今必要とされる理由を徹底解説

マーケティングや販売促進に携わる方に向けて、これだけは知っておきたい!押さえておきたい!マーケティング用語を集めました。
基礎から応用まで、多岐にわたる用語を活用例なども含めてご紹介いたします。ぜひご活用ください。

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自社のマーケティング活動にマーケティングオートメーションを導入するべきかどうか、悩んでいるマーケターも多いでしょう。

この記事では、マーケティングオートメーションとは何なのか、導入するとどんなメリットがあるのか、具体的にどのように活用できるのかを解説します。導入の際のポイントや成功事例もご紹介しますので、導入検討の材料としてご活用ください。

目次

マーケティングオートメーションとは

マーケティングオートメーションとは、見込客情報を一元的に管理し、確度の高い見込客へと育成するためのマーケティング活動を可視化・自動化するツールです。

マーケティングオートメーションは1990年代にアメリカで開発され、インターネットの普及とも相まって急速に広まりました。

国内においては、2014年頃から海外製品の市場参入や国内のツールベンダーのサービスローンチが相次ぎ、日本におけるマーケティングオートメーションの市場は、2024年には940億円規模にまで拡大すると予測されています。(矢野経済研究所「2019年版 DMP/MA市場 ~デジタルマーケティングツールの活用実態とビジネス展望~」より)

従来日本では、地理的な移動がアメリカほど困難でないこともあり、対面式の営業が重視されてきました。しかし、インターネットやスマートフォンの普及により、顧客の購買行動が変化。新規顧客を獲得するためには、見込客それぞれの興味・関心、行動に応じて「最適な情報」を「最適なタイミング」「最適な方法」で提供する必要が出てきました。ただ、すべての見込客に対して、こうしたきめの細かい対応を継続して行うには膨大な工数とコストがかかります。そこで、人的なマーケティングのオペレーション部分を効率化・自動化するために広まったのが、「マーケティングオートメーション」なのです。

BtoCとBtoBでの活用の違い

BtoCとBtoBでは、購入までのプロセスや見込客の母数に違いがあるため、マーケティングオートメーションの活用方法も異なります。

BtoCビジネスの場合、購入の意思決定は個人のため、購入までの期間は圧倒的に短いというのが特徴です。また、BtoBの顧客数が一般的に1,000~10,000程度と言われているのに対して、BtoCでは提供する商品やサービスによっては数万~数百万にも及びます。

よって、BtoCでは扱う顧客数(メールアドレス数)に対応できること、また、ECサイトや店舗、ロイヤリティプログラムなどのオムニチャネル対応機能が充実していることが重要になります。

それに対し、BtoBビジネスは、購入の意思決定に複数人が関わるため、購買プロセスも複雑で長期間にわたるのが特徴です。

BtoBにおけるマーケティングオートメーションは、見込客の情報を一元管理し、継続的なコミュニケーションによって見込み度の高い顧客に育成し、営業プロセスに引き渡すための仕組みです。そのため、顧客のセグメントやスコアリングが精緻にできることSFAとの連携機能などが決め手になります。

マーケティングオートメーションには、BtoCに強いものとBtoBに強いものがありますので、それぞれのビジネスモデルに合ったMAツールを選ぶようにしましょう。

本記事では、主にBtoBビジネスを念頭に説明を進めていきます。

BtoBビジネスにおけるデジタルシフトの波

顧客の購買行動の変化

皆さんも、商品やサービスの購入を検討する際、以下のような行動をとっているのではないでしょうか?

  • Google、Yahoo!などの検索エンジンで、キーワード検索を行い、WEBサイトで該当商品やサービスを調べる。
  • 比較系サイトで、他にどのような商品があるか調べる。
  • 競合商品やサービスのサイトを3~4社程度ピックアップし、じっくり比較検討する。
  • ユーザー評価や口コミを見る。

米Salesforceによると、購買担当者の72%が事前にGoogleなどで製品・サービスについて調べているといいます。

※出典:https://markezine.jp/article/detail/32309

また、BtoBビジネスでは、営業がコンタクトする前に、顧客は購買決定プロセスの約67%を完了している!というデータもあります。

※出典:https://www.accenture.com/jp-ja/insights/communications-media/how-to-proceed-btob-marketing

顧客の情報入手手段がウェブ・デジタルへシフトし、購買行動に大きな変化が起こっているのです。

一方で、企業側にも変化が起こっています。

企業側の変化

  • 取り扱い商材の増加・複雑化
  • 顧客の情報収集力がUPし、より専門的な知識が必要になっている
  • 環境変化のスピードが非常に速い

上記のような理由から、営業が全ての商材を完璧に理解し、全てのフェーズで顧客対応するのが困難になっています。また、従来の営業スタイルでは効率が悪く、営業マンの負荷も高くなるという課題も見えてきました。

こうした状況から、企業ではデジタルマーケティングの推進が急務になってきたのです。

マーケティングオートメーションが必要とされる理由とは?

マーケティングオートメーションが必要とされる理由は、ずばり、デジタルマーケティングの中枢だからです。ニーズが多様化・複雑化した顧客に、的確に、しかも効率よく対応するには、マーケティング活動や営業スタイルを変革する仕組みが必要だったのです。

以下で詳しく解説します。

WEB上の行動データから顧客ニーズや顧客像を正確に把握するため

マーケティングオートメーションは、メール開封の有無だけでなく、顧客がWEBサイトに来てくれたかどうか、更にはどのページを見て、どのボタンをクリックしたのかといったWEB上の行動データを収集することが可能です。これらのデータから、顧客が何に興味・関心を持っているのか、また、購入に至りやすい顧客像を把握することもできます。

顧客ニーズや顧客像が明らかになることで、的確なアクションや次の施策につなげることが出来るわけです。

One to Oneマーケティング(的確なタイミングで適切なコミュニケーション)を実現するため

もう一つの理由は、マーケティングオートメーションが"One to Oneマーケティング"の実現に不可欠なソリューションだからです。

インターネットやパソコン、スマートフォンやSNSの普及により、ユーザーは複数のデバイス、複数のチャネルを縦横無尽に行き来しながら、膨大な量の情報と接触し、自ら必要な情報を取得する時代になりました。このような時代に、顧客へ確実にメッセージを届けるためには、顧客が求めるタイミングで、最適な情報を提供する必要があります。

数人の顧客であれば、一人ひとりに合わせたコミュニケーションを実行できるでしょう。しかし、数万、数十万の顧客に対して行うのは決して容易なことではありません。顧客情報を一元化し、事前にシナリオを設計しておくことで、それを実現できるのがマーケティングオートメーションの強みなのです。尚、シナリオ設計については、後ほど詳しく解説します。

マーケティングオートメーションの導入メリットとは?

マーケティングオートメーションの強みは、先述したように「業務の効率化・自動化」「顧客ニーズと行動の把握」「one to oneマーケティングの実現」などです。

これらを実現することで、どんなメリットが得られるのか以下にまとめました。

業務の効率化・自動化

従来人手で実施していた定型的な業務や、手間がかかる複雑な処理を自動化することにより、膨大な工数や人的コストの削減、対応スピードの向上につながる

顧客ニーズ・行動の把握とOne to Oneマーケティングの実現

  • 購買意欲の高いユーザーに適切なタイミングでアプローチができ、購買につながる確率も高い
    費用対効果の高いマーケティングの実現、営業効率の向上
  • 顧客一人ひとりの興味関心やフェーズに応じたコミュニケーションを実現することで、顧客との長期的な関係を構築することができる
    競合排除、優良顧客化

このように、マーケティングオートメーションには、企業の利益に貢献する様々な導入メリットがあります。

マーケティングオートメーションの活用方法とは?

次に、マーケティングオートメーションを、どのプロセスで、どのように活用するのか解説します。

マーケティングオートメーションにおいて扱うプロセスは、階層的な構造になっており、大まかな流れは次の通りです。

見込客の獲得 見込客の育成 確度の高い見込客(ホットリード)の抽出
リードジェネレーション リードナーチャリング リードクオリフィケーション

以下でそれぞれのプロセスについて解説します。

リードジェネレーション

リードジェネレーションとは、潜在顧客に対しさまざまなアプローチをして、見込客を獲得するための活動です。この段階では、自社の商品・サービスに興味・関心がある個人や企業の個人情報を獲得することを目指します。具体的には、イベント・展示会への出展、営業活動での名刺交換、WEB広告/SNS/SEO対策といったWEB施策を行い、見込客の情報(リード)を集めます。

ここでは、WEB施策の受け皿になるランディングページの作成機能や、メルマガ登録時に必要な入力フォーム作成機能が活用できます。

また、集めたリードを一元管理して、次のリードナーチャリングで活用します。

リードナーチャリング

リードナーチャリングとは、見込客を育成するための活動です。獲得したリードに対し、メルマガやセミナー、WEBコンテンツなどの有益な情報を、適切なタイミングで継続的に提供していくことで、自社の商品やサービスへの購買意欲を高めていき、結果として確度の高い見込客(ホットリード)へと育成します。

前述したように、BtoBビジネスは商談期間が長いため、リードナーチャリングを通して顧客との関係性を構築していくことが重要になります。

ここでポイントになるのが、シナリオ設計です。

マーケティングオートメーションにおけるシナリオとは、どのような顧客にどのようなアプローチをするかをあらかじめ決めておく「筋書き」を意味します。シナリオ設計では、「誰に」「何を」「いつ」「どのように」という4つの要素を明確に設定しておくことが重要です。

(シナリオの例)

  • 商品ページを閲覧した顧客に、カタログや資料ダウンロードのURLを送り、商品への理解を深めてもらう。
  • カートに入れたものの購入に至らなかった顧客に対し、2日後にリマインドメールを送り、購入を促す。
  • 休眠顧客の誕生日に、オファー付きのダイレクトメールを送り、再利用を促進する。

マーケティングオートメーションは、事前に設計したシナリオに基づいてマーケティングタスクを自動実行するため、顧客ごとにベストなタイミングで適切なアプローチを行うことが可能になりますし、取りこぼしを防ぐこともできます。

リードクオリフィケーション

リードクオリフィケーションとは、リードナーチャリングにより育成した見込客の中から、購入可能性の高いホットリードを選別するマーケティング活動のことです。

ここでは、マーケティングオートメーションのスコアリング機能を活用します。スコアリングは顧客の属性情報や行動データに点数付けを行い、高スコアの見込客を抽出する機能です。具体的には、見込客の役職や決裁権限といった属性データと、メールの反応やWEBのアクセス状況、セミナーの参加情報やテレアポ時の反応といった行動データを設定に基づいてスコア化します。スコアが高い=見込み度の高い顧客を抽出し、最適なタイミングで営業部門に引き渡すことができるため、営業活動のリソースを効率よく活用できるだけでなく、成約率が上がるメリットもあります。

リード管理

リード管理とは、その名の通り見込客の情報を管理する機能です。集めた顧客情報を正確で最新のものに保ち一元管理することで、リードナーチャリングやリードクリフィケーションがより効果的に行えるようになります。

マーケティングオートメーション活用のイメージ

マーケティングオートメーション導入の際の重要ポイントとは?

マーケティングオートメーションを導入する際には、導入の前後で様々なポイントがあります。各ポイントを解説します。

導入の目的を明確にし、目標を設定する

マーケティングオートメーションを導入する際は、マーケティングオートメーションで何を解決したいのか、導入の目的を明確にしましょう。また、導入効果を見るために、具体的な目標を設定しておくことも必要です。

デモを活用し自社に合ったツールか確認する

導入する前にデモンストレーションを実施してもらい、自社の課題解決に合ったツールなのか、使いこなすことができるのかどうかを確認しましょう。

社内で運用体制を整える

マーケティングオートメーションを導入しても、社内で運用体制が整っていなければ使いこなすことができません。マーケティングに関する基礎的な知識を持っている人材だけでなく、シナリオを設計したり、データを読み解き、その後のアクションまで考えられる人材など、社内の体制を整える必要があります。

カスタマージャーニーマップを作成する

自社の商品やサービスが、顧客にどのように認知され、どのようなプロセスを経て購入されるのか、時系列にまとめて可視化したカスタマージャーニーマップを作成しましょう。カスタマージャーニーマップを作成すると、見込客のフェーズごとの行動やインサイトを把握することが出来るため、リードジェネレーションの施策立案やリードナーチャリングのシナリオ作成時に活用することができます。

顧客のニーズ別に細分化したコンテンツを準備する

カスタマージャーニーマップを元に、見込客のフェーズによってどのようなコンテンツが必要かを検討し、準備します。

具体的には、ブログやSNSなど、見込客に商品やサービスを認知してもらうためのオウンドメディア用コンテンツ、興味・関心を深めてもらうための調査資料やノウハウをまとめたホワイトペーパー、さらに理解を促すためのセミナーコンテンツ、比較検討段階にある見込客には、導入事例や他社比較といったコンテンツを用意すると良いでしょう。

PDCAサイクルを回しシナリオを定期的に見直す

導入してから重要なのが、PDCAサイクルを回し効果を検証することです。作成したシナリオは、実際に運用してみなければ効果がわかりません。状況に応じて適宜シナリオを改善することで精度が高められ、成果を上げられるようになります。

マーケティングオートメーションの成功事例

マーケティングオートメーションを導入し、成功をおさめている事例を国内外ともにご紹介します。

海外の成功事例

アメリカでソフトウェアの販売を行っているシンコムシステムズ社は、営業担当者が対応している見込客のフェーズや確度を正確に把握できていない点に問題がありました。見込客が既にメールマガジンを利用しているのか、新規の顧客であるかも把握できておらず、適切なアプローチができなかったのです。

マーケティングオートメーションの導入により、顧客がWEBサイトでどのように行動し、どんなコンテンツに興味があるのかをトラッキングして分析、より確度の高い見込客を抽出し、営業担当者に速やかに連携することが可能になりました。

  • メールマガジンの開封率 1,941%アップ
  • リード獲得 1,513件
  • 1週間で獲得した新規見込み顧客数 平均18件
  • キャンペーン開封率 256%アップ

※参考:https://innova-jp.com/cincom/

日本国内の成功事例

人材サービスを手がけるパーソルキャリア株式会社は、モバイルを活用した会員制転職サイト「MIIDAS(ミーダス)」を2015年にリリース。

それを機に、効率面で課題があった外勤中心の営業スタイルから、インサイドセールスへ営業方針を転換を図るため、クラウド型の顧客管理システムとそれに連携するMAツールを導入しました。

マーケティングオートメーションのシナリオ機能を活用し、顧客の反応に応じて次にとるべきアクションをルール化。ルールに基づきアクションを実行すれば、誰が行っても一定以上の受注率を維持できる仕組みを構築したのです。

顧客管理システムとMAツールの導入によって、営業1人あたりがコンタクトできる顧客数が従来の5倍にまで増加。また、営業活動のサイクルも短縮され、受注に至る商談プロセスが従来の5週間から2週間以内へと大幅なスピードアップを実現しました。

※出典:https://www.salesforce.com/jp/customer-success-stories/persol-career/

まとめ

マーケティングオートメーションを活用することで、マーケティング業務の効率化や人的コストの削減だけでなく、顧客と最適なコミュニケーションをとることが可能になります。結果、費用対効果の高いマーケティングの実現や営業生産性の向上にもつながり、企業力アップにもつながるでしょう。

リコーは、マーケティングオートメーションと連携した効果の高い紙メディア施策の企画・提案を行っています。デジタル施策に課題を感じているマーケターの方は、ぜひ一度ご相談ください。

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