KBF/KSFとは?ビジネス成功のカギを見つけよう!

2019/08/28
更新日:2019/08/28
KBF/KSFとは?ビジネス成功のカギを見つけよう!

マーケティングや販売促進に携わる方に向けて、これだけは知っておきたい!押さえておきたい!マーケティング用語を集めました。
基礎から応用まで、多岐にわたる用語を活用例なども含めてご紹介いたします。ぜひご活用ください。

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用語解説【KBF/KSF】

KBFはKey Buying Factorの略で、購買決定要因。顧客が購入を決定するときに重視する要素のこと。KSFとは、Key Success Factorの略で、事業を成功させるカギとなる要因のことです。

解説

【KBF】
KBFとは、「顧客が商品やサービスの購入を決める際に重視する要素や判断基準」のことです。デザインや機能、価格、ブランド、オプションといった商品自体の価値だけでなく、最近では口コミやレビューといった第三者評価も重要な要素のひとつになっています。

KBFを抽出する際に大切なのは、まずターゲットが誰なのかを考えること。人によって置かれている環境(地域や職業など)もニーズも違います。つまりターゲットを誰にするかによって、KBFも変わってくるのです。顧客は誰なのか、その顧客が何を求めているのか、常に顧客目線でアプローチを行うことがポイントとなります。

KBFとKSFの関係を一言でいうと、KBFはKSFを導き出す手掛かりになるということ。 抽出したKBFの中で自社が実現できるものは何か?それは競合優位性があるのか?といった観点で整理していくと、自ずとKSF(=自社だけが提供できて顧客が購買を決める価値)が見えてきます。

【KSF】
事業成功のカギとなる要因=KSFは、経営戦略や販売戦略、マーケティングにおける戦略立案に活用される重要な要素です。 インターネットやスマホ、SNSなどの普及による情報技術革新、多様化する消費者ニーズに対応するため、戦略策定にはますますスピードが求められるようになり、KSF活用の重要度が増しています。

KSFは、外部環境と自社の内部環境の分析によって導きます。外部環境とは、業界の市場動向や顧客ニーズ、また社会的状況や競合相手の動向など、自社を取り巻く状況のこと。内部環境は、自社の商品力や資金力といった会社内部の状況です。 KBFからのアプローチと併せてこの二方面からアプローチすることで、「業界において、自社が成功するカギは何なのか?」というKSFを導くことができます。

ビジネス成功のカギ!KSFを導き出す手順とポイント

では、どのような手順と方法を使えば、KSFを導き出すことができるのでしょうか。自社のKSFを把握するのに有効なフレームワークが、3C分析です。

Customer(市場と顧客ニーズ)

Competitor(競合の状況、競合の強みや弱み)

Company(自社が顧客のニーズに対応できるか、競合に対抗できるか)

の順番で分析を進めていきます。

まず、Customer分析の段階では、PEST分析を使って、政治、経済、社会、技術といったマクロ環境を、5F分析でミクロ環境(業界の動向)も整理した上で、市場の状況や顧客ニーズ、KBF(なぜ購入するのか?)を把握すると良いでしょう。KBFを抽出する際には、自社が対応可能なものだけでなく、できるだけ幅広く洗い出すことがポイントです。

顧客の分析ができたら、次はCompetitor分析。競合はどこなのか、そしてその競合がどう動いているのか、またその強み・弱みを挙げていきます。最後に、顧客や競合の状況を踏まえた上で行うのがCompany分析。自社は顧客ニーズに対応できるのか、また市場で唯一の強みを持っているのか、競合の強みに対して足りないものは何かなど、自社の分析を行ってKSFを導き出すのが、3C分析の進め方です。

3C分析の具体的な進め方はこちら→3つの視点で市場を見える化

KSFを導く上で注意したいのが、KBF=KSFとは限らないということです。顧客のニーズすべてを自社が満たせるとは限りません。3C分析で導き出し、戦略に活用できる現実的なKSFとは、「KBFを満たしていて」、かつ「競合に対して優位な自社の要素」です。つまり、自社だけが提供できるものであり、顧客が購買に値すると認める価値こそが、自社にとっての成功のカギとなります。

3C分析とKBF/KSF

KSFの例:コメダ珈琲の人気の秘密は?

3C分析やKBF/KSFの考え方を知るための具体例として、カフェ市場で独自の路線で人気を集めているコメダ珈琲の成功事例をご紹介します。コメダ珈琲は、コーヒーチェーンの中でも出店数国内3位、2016年には東証一部上場するなど好調な業績をあげています。

3C分析の視点で考えると、まずコメダ珈琲にとって市場の状況とは、「セルフサービス店から本格コーヒーショップまで多様な店舗が増え続けるカフェブーム」の中にいると言えるでしょう。

喫茶店を利用する顧客のニーズやKBFには、本格的なコーヒーの味、勉強や仕事での使いやすさ、おしゃれな空間、スイーツのおいしさなどさまざまなものがあります。

競合他社としては、おしゃれなシアトル系コーヒーショップや、格安で席数も多いセルフサービス店、または、焙煎から店で行う味にこだわった本格派コーヒーショップなどが挙げられます。

そんな競合に対抗できるコメダ珈琲の強みが何かと言うと、

  • ぬくもりのあるログハウス風の外装やインテリア、間仕切りや広めのソファ席で、顧客が落ち着ける空間を提供していること。
  • 水やおしぼりの提供も含むフルサービスで、雑誌や新聞を置くなど、長居したくなる工夫を凝らしていること。
  • パンを中心としたフードメニューも、ボリュームがあり種類も豊富にあること

が挙げられます。

まとめると次のとおりです。

KBF
コーヒーの味、フードの味、メニューの種類、勉強や仕事での使いやすさ、落ち着ける空間、おしゃれな空間、長居しやすさ、スイーツ、価格の安さなど

コメダ珈琲のKSF
フルサービス、昔ながらの喫茶店の雰囲気、リラックスして長居できる店内、フードのボリュームとおいしさなど

これらのKSFを打ち出した結果、雑誌や新聞を読みながら長時間ゆったり過ごすという昔ながらの喫茶店の使い方をしたい層や、カフェでしっかり食事をしたい層やファミリー層、気取った店構えでは落ち着かないという層の集客に成功したのです。

まとめ

KBFの洗い出しと3C分析によるKSFの把握によって、自社が市場で勝ち残るための仮説を見出すことができます。成功するために有効な戦略は、顧客分析だけ、もしくは社内のみに目を向けていては導くことはできません。

顧客に認められている自社の価値や、市場における自社の位置などを改めて見つめ直して整理するためにも、3C分析でKBFとKSFを見つけてみてはいかがでしょうか?

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