ディスプレイ広告とは?リスティング広告と効果的に使い分けよう

From: ダイレクトマーケティングラボ

2019年05月14日 00:00

この記事に書いてあること

マーケティングや販売促進に携わる方に向けて、これだけは知っておきたい!押さえておきたい!マーケティング用語を集めました。
基礎から応用まで、多岐にわたる用語を活用例なども含めてご紹介いたします。ぜひご活用ください。

用語解説【ディスプレイ広告】

ディスプレイ広告とは、WEBサイトの広告枠に表示される画像広告、動画広告、テキスト広告のこと。バナーで表示されることが多いため、バナー広告とも呼ばれます。

解説

ディスプレイ広告は、広告の掲載枠があるWEBサイトの内容(コンテンツ)に応じて表示されるため、コンテンツ連動型広告とも呼ばれます。WEBサイトや動画サイトに、テキスト、画像、動画、またはテキスト+画像の形式で掲載することができます。

広告料金は、ユーザーがクリックするごとに課金されるクリック課金制。掲載の順位は、設定された上限クリック金額と、広告の品質スコアを元に設定される広告ランクによって決まります。

検索結果の上位にテキストで表示されるリスティング広告は、購入意欲の高いユーザーに的を絞ってアプローチする手法。一方ディスプレイ広告は、まだ課題に気付いていない潜在ユーザーに広くアプローチができるという点で、リスティング広告と異なります。

国内のディスプレイ広告の2つの大きなネットワークとしては、GDN(Googleディスプレイネットワーク)と、YDN(Yahoo!ディスプレイアドネットワーク)があります。

ディスプレイ広告のメリット・デメリット

ディスプレイ広告のメリット

①潜在層にアプローチでき、商品の認知拡大ができる

ディスプレイ広告の最大のメリットは、潜在層にアプローチして商品やサービスの認知拡大ができることです。まだ課題に気付いていない顧客や、悩みはあるけれども、まだ具体的な行動に移そうとしていない顧客に訴求して、ニーズを掘り起こすことが可能です。

②画像や動画を使えるので目にとまりやすい

ディスプレイ広告は、タイトルと広告文といった要素がテキストのみのリスティング広告に対して、画像や動画を使用できるため目にとまりやすいというメリットがあります。また、ビジュアルで表現することで、商品やサービスの魅力をより具体的に伝えることが可能です。

③リマーケティング(リターゲティング)が可能

ディスプレイ広告には、GDNではリマーケティング、YDNではリターゲティングと呼ばれる配信の機能があります。これは一度WEBサイトを訪れたもののコンバージョンへ至らなかったユーザーに対して、再度広告を表示する方法です。一度WEBサイトに興味を持ち、他のWEBサイトを回遊して情報を探しているユーザーを追いかけてアプローチをすることで、購入や申し込みへと導く便利な機能です。

④クリック単価が安い

ディスプレイ広告はクリック単価が安いため、同じ予算でもリスティング広告に比べ、多くのユーザーをサイトに誘導できるメリットがあります。

ディスプレイ広告のデメリット

①リスティング広告よりCVRが低い

ディスプレイ広告は、リスティング広告と比べて、CVR(コンバージョン率)や、即効性が低いという弱点があります。課題やニーズが明らかで、すぐに行動を起こそうとしている顧客にアプローチするリスティング広告に対し、ディスプレイ広告は、潜在層も含めた幅広いユーザーが対象となるため、申し込みや購入にすぐにはつながりにくいというのが理由です。そのため、多くのユーザーを集めるものの、コンバージョン単価は高くなる傾向があります。

②効果測定や分析が難しい

タイトルや広告文の変更によって効果がすぐに出るリスティング広告に比べて、ディスプレイ広告は効果測定が難しいという側面もあります。アプローチするターゲット層が幅広いだけでなく、画像やテキスト、その組み合わせ方など改善ポイントが多いため、どの要素がコンバージョンにつながるかの特定に時間がかかるのです。

分析などの運用負荷軽減や広告の最適な予算配分のためには、広告効果測定ツールを検討してみても良いかもしれません。

③広告費の消化ペースが速い

ディスプレイ広告は多くのWEBサイトに掲載されるため広告を目にするユーザーも多く、リスティング広告よりもクリックされる確率が高いです。多くのユーザーをサイトに誘導できる反面、広告費の消化ペースが速いこと、また、狙った層ではないユーザーからのクリックが増えると、広告費を無駄に消費してしまうリスクがあることもデメリットとして押さえておきましょう。

ディスプレイ広告の2大ネットワーク

①Googleディスプレイネットワーク

Googleディスプレイネットワークは、Google関連のWEBサイトに広告を配信できるディスプレイ広告のネットワークで、GDNと呼ばれます。YouTubeやニュースサイト、またはアメブロなどの広告枠に配信が可能です。

Googleディスプレイネットワーク
https://ads.google.com/intl/ja_jp/home/campaigns/display-ads/

②Yahoo!ディスプレイアドネットワーク

Yahoo!関連のサイトに広告を掲載できるのが、Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)です。Yahoo! JAPANのほか、Yahooニュース、YahooメールなどYahooの提携サイトに広告を配信できます。

Yahoo!ディスプレイアドネットワーク
https://www.lycbiz.com/jp/?_fsi=aviJoH0L

ディスプレイ広告のターゲティング機能を活用しよう

ディスプレイ広告を掲載するWEBサイトを決めるのが、ディスプレイ広告ネットワークのターゲティング機能です。ターゲティング機能によって、狙ったユーザー層に効果的に商品やサービスの魅力を訴求することができます。また、目的に応じて、複数の方法を組み合わせてターゲティングを行うことも可能。GDNとYDNのターゲティング機能を解説します。

①GDNのターゲティング機能

Googleのディスプレイネットワークにおけるターゲティング手法は多岐にわたります。その中で、主なターゲティング手法は次のとおりです。

【コンテンツターゲティング】

WEBサイトの内容(コンテンツ)に対応したターゲティングの方法として、次のような項目を設定できます。

キーワード

キーワードを設定することで、その言葉に関連するWEBサイトに広告を掲載できます。

トピック

特定のトピックに関する複数のページをまとめて、広告の掲載対象にすることができます。テキスト、言語、リンク構造、ページ構造などに基づいてGoogleが割り出したWEBサイトのメインテーマを元に、ターゲティングを行います。

プレースメント

ディスプレイ広告のネットワークに属するWEBサイトを具体的に特定して、ユーザーがそのWEBサイトを訪れた際に広告を配信する手法です。WEBサイト全体を指定するケースと、サイトの一部を指定するケースがあります。

【オーディエンスターゲティング】

ユーザーの特性や属性、また興味関心を絞って広告を配信する方法がオーディエンスターゲティングです。一度WEBサイトを訪れたユーザーを追跡して広告を表示するリマーケティングも、オーディエンスターゲティングのひとつです。

アフィニティカテゴリ

アフィニティカテゴリとは、Googleがユーザーの閲覧履歴などをもとに興味関心を分類したカテゴリ。特定の分野に興味関心を持つユーザーに絞り込んで広告を表示します。大カテゴリから小カテゴリまで、130を超えるアフィニティカテゴリから、ターゲットを設定できます。

ユーザー属性

ユーザーの地域、年齢、性別、使う端末の種類など、ユーザーの属性を絞ってターゲットを設定できます。

②YDNのターゲティング機能

Yahoo!ディスプレイアドネットワークのターゲティング方法は次の5つです。

サイトリターゲティング

GDNのリマーケティングに当たる機能。一度WEBサイトを訪れたユーザーに対して広告を表示します。

サーチターゲティング

ユーザーが使用する検索キーワードに応じて広告を表示します。

性別・年齢・地域ターゲティング

性別、年齢、地域といったユーザーの属性を特定してターゲットを絞る方法です。

デバイスターゲティング

ユーザーが使用するデバイスを絞り込んで広告を表示します。

プレイスメントターゲティング

広告を配信したいWEBサイトを具体的に指定し、また、配信をしないWEBサイトを指定します。

まとめ

ディスプレイ広告を成功させるポイントは、

①ディスプレイ広告の目的を明確にする

ディスプレイ広告の施策を成功させるためには、まず広告の目的を明確にすることが重要です。商品やサービスの認知拡大やブランディングを目指すのか、もしくは、レスポンスを重視し、短期的なCVR向上を目指したいのか、ゴールを定める必要があります。

②ブランディング重視なら伝えたい相手を明確に

多くのWEBサイトや幅広いユーザーに向けて広告を掲載できるディスプレイ広告は、商品やサービスの認知拡大を目指す施策として有効です。一方、効果的にブランディングを行うためには、メッセージを届けたい相手の像を明確にして、キーワードによるターゲティングや、年齢や性別などのユーザーの属性を絞るターゲティングを行う必要があります。特定のWEBサイトを指定して広告を表示させる、またブランドイメージと異なるWEBサイトを掲載対象から除外する設定も有効です。認知拡大やブランディングには、画像や動画のクリエイティブで商品やサービスの印象を強く訴求することもポイントです。

③レスポンス重視ならコンテンツによる絞り込みが有効

レスポンスを重視する場合は、最小限の費用で多くのコンバージョンを獲得する必要があります。そのためには、顧客化する可能性の高いユーザーに的確に広告を表示させることが有効です。キーワードやトピックといったユーザーの関心に関わる項目で絞り込むコンテンツターゲティングの組み合わせによって、購買や申し込みといった行動を起こそうとしているユーザーが閲覧するWEBサイトに絞り込んで、広告を表示させることができます。

ディスプレイ広告は、潜在的な顧客に対する訴求や認知拡大、ブランディングに有効な広告です。クリエイティブ制作やターゲット設定を丁寧に行う必要がありますが、ターゲティング技術の組み合わせを活用すれば、目的や獲得したいユーザーに応じて広告の出し方を決められる便利な施策でもあります。

ディスプレイ広告とリスティング広告。それぞれの広告の特性やそもそもの広告の目的をきちんと押さえたうえで、両者を効果的に使い分けながら活用すると良いでしょう。

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