リスティング広告とは?効果を最大化する5つのポイント

From: ダイレクトマーケティングラボ

2019年05月07日 00:00

この記事に書いてあること

マーケティングや販売促進に携わる方に向けて、これだけは知っておきたい!押さえておきたい!マーケティング用語を集めました。
基礎から応用まで、多岐にわたる用語を活用例なども含めてご紹介いたします。ぜひご活用ください。

用語解説【リスティング広告】

リスティング広告とは、検索キーワードに応じて検索結果ページ上に表示される広告。検索連動型広告とも呼ばれます。

解説

リスティング広告は、検索の結果に連動して表示される「検索連動型広告」と、検索エンジンのパートナーサイトに、バナー画像や動画・テキストなどの広告を表示できる「コンテンツ連動型広告(ディスプレイ広告)」のふたつがあります。今回は、前者の検索連動型広告をリスティング広告として説明し、コンテンツ連動型広告(ディスプレイ広告)については、次回詳しく説明します。

国内で多く利用されているリスティング広告は、Yahoo!プロモーション広告とGoogleAdWords。タイトルと広告文で、Yahoo!やGoogleの検索結果の上部や下部に掲載されます。広告料金は、ユーザーがクリックするごとに課金されるクリック課金制。掲載の順位は、キーワードごとの入札金額や広告の品質から算出される「広告ランク」で決定します。

検索結果の上位に自社のWEBサイトが表示させるように対策を行うSEO(検索エンジン最適化)との違いは、広告の表示をある程度コントロールできること。SEOは、検索エンジンからの評価を上げるための対策やコンテンツを充実させるためのコストが必要ですが、必ずしも検索ページの上位に表示されるとは限りません。一方、リスティング広告は、入札金額が掲載の順位を左右するため、費用をかければ、検索結果ページの上位に表示させることが可能です。

リスティング広告のメリット

1.狙ったターゲットにアプローチできる

人が検索をするときは「何か」を「見たい」「知りたい」「探したい」時。「何か」に対して、ある程度求めているものが明確で、自ら行動を起こしているときです。そんなユーザーが検索結果で最初に目にするのがリスティング広告。自分が関心のある内容のため、ユーザーは広告にも興味をもち、クリックしてくれる可能性が高まります。企業側から見れば、検索キーワードに興味・関心が高い能動的なユーザーに絞って配信できるため、狙ったターゲットにアプローチできる効果の高い広告といえるでしょう。また、複数の検索キーワードを組み合わせて設定することで、よりターゲットを絞ったアプローチも可能です。

2.低予算から始められる

リスティング広告は、ユーザーがクリックするごとに費用がかかる課金制です。そのため、多額の初期費用をかけずに、比較的安い金額から広告掲載をスタートすることができます。

3.すぐに掲載できて効果につながるのが早い

リスティング広告は、アカウントを登録して、設定と入札をすればすぐに検索結果ページに広告を表示できます。そのため、情報を探すユーザーにすぐにアプローチができ、効果につながるのが早いというメリットがあります。

4.リアルタイムで効果を把握(効果的な運用ができる)

リスティング広告は、リアルタイムで広告表示回数やクリック数、費用などの効果を把握することができます。そのため、費用対効果を分析しながら運用していくことが可能です。例えば、効果の高いキーワードは入札単価を上げて上位表示させる、効果の低いキーワードの入札は停止するなど、キーワードごとにコントロールしていくことができます。

リスティング広告のデメリット

1.認知拡大やブランディングには向かない

リスティング広告は、製品の認知拡大やブランディングには適していません。なぜなら、ユーザーが入札したキーワードを検索しない限り、広告が表示されないからです。よって、世の中に認知されていないキーワードを使うことや、新商品について広く告知することはできないのがリスティング広告の弱点です。

2.運用コストが継続的に発生する

リスティング広告は、クリック単価に費用をかけるほど幅広い広告展開が可能になります。限られた予算内で運用しようとすると、希望するキーワード検索結果の上位に表示されない事態も想定されます。

仮に上位表示されたとしても、SEOと違い、継続して掲載されるためにはコストが発生し続けるという点も、デメリットと言えます。また、想定と違ったユーザーに配信され、無駄にクリック(課金)されるというリスクもあります。

3.運用の手間がかかる

リスティング広告は、アクセスログ解析を行いながら、キーワードの設定や入札単価の調整、広告文の変更などの運用をすることで効果を発揮します。タイトルや広告文のABテストを実施し、効果をチェックしながらこまめに運用していく必要があるため、担当者の手間がかかるという点もデメリットです。

リスティング広告の進め方と効果を最大化する5つのポイント

■ リスティング広告の進め方

1.リスティング広告の戦略策定

まずは、リスティング広告の戦略を立てます。自社サービスや商品のアピールポイントを再確認し、誰に、どのようなキーワードからアプローチをしたいのか、狙いを明確にしましょう。

2.アカウントの取得

Yahoo!プロモーション広告やGoogleAdWordsで広告を出稿するためには、専用のアカウントが必要です。アカウントを取得すると、複数の広告を管理する「キャンペーン」や、掲載する広告とキーワードと金額のセットである「広告グループ」を設定できます。

3.キーワードの選択

広告が連動する検索キーワードを設定します。キーワードは、ビッグワード、ミドルワード、スモールワードに分類されます。ビッグワードは、検索エンジンで検索される回数が多いキーワード。多くのユーザーへ配信できますが、競合が多いためクリック単価が上がりやすいという点に注意が必要です。

ミドルワード・スモールワードは、検索ボリュームは少なめながらも、より目的が明確なユーザーにアプローチできるキーワードです。組み合わせて設定することから、複合ワードとも呼ばれます。キーワードの選定をサポートするGoogleAdWordsのキーワードプランナーや、Yahoo!プロモーション広告のキーワードアドバイスツールなどを使用して、最適なキーワードを設定しましょう。

4.キーワードの入札金額を決定する

次に、キーワードの入札金額を決定します。リスティング広告の掲載順位は、入札価格×広告の品質(クリック率など)で導き出される「広告ランク」で決定します。キーワードプランナーやキーワードアドバイスツールでクリック単価を調べながら、キーワードごとの上限クリック単価を設定して入札しましょう。

なお、リスティング広告は予算の上限が設定でき、予算に到達した際は広告が非表示となるため、予算オーバーを防ぐことができます。

5.広告作成・出稿

キーワードと入札金額を設定したら、広告を作成し出稿します。広告出稿に必要な要素は、広告タイトル、広告文、リンク先サイト名、リンク先URLの4つです。広告タイトルや広告文は、目にしたユーザーの期待に応えるよう、検索キーワードにリンクしつつ、より関心を引いて購買や申し込みといったコンバージョンへと導く内容にすることがポイントです。

■ 効果を最大化する5つのポイント

1.ターゲットを絞る

リスティング広告は、具体的な顧客に的を絞ってアプローチができますが、クリック課金制のため、本当に来てほしいユーザーをWEBサイトに呼び込まなければ、無駄な広告費がかかってしまいます。そのため、幅広い層に向けて広告を制作するのではなく、自社のサービスや商品を本当に必要とするユーザーにピンポイントで訴求を行うことが、費用対効果とCVR(コンバージョン率)の向上につながります。

2.出稿エリアを絞る

リスティング広告は、ターゲット地域を設定することも可能です。IPアドレスなどの情報をもとに、特定の地域から検索された場合にのみ、広告を表示することができます。限定エリアを商圏とするサービスや商品の場合は特に、無駄な広告費を削減して効率的に広告を運用するためにも、ターゲット地域の設定は有効です。

3.広告文に自社の強みを示す

広告タイトルや広告文では、自社サービスや商品の強みをアピールすることが重要です。リスティング広告は、文字で他の広告と並べて表示されユーザーに比較されます。検索結果ページの上位に掲載されても、他の広告に埋もれてはクリックにつながりません。ユーザーの関心を引くために、タイトルと広告文で、自社の強みを明確に打ち出す必要があります。

4.ランディングページを改善する

クリック数だけでなくCVRを向上させるためには、広告のリンク先のランディングページの質を上げることもポイントです。キーワード検索で情報を探しているユーザーがサイトにアクセスしたとき、自身が必要とするサイトと判断してもらえるように、ファーストビューのイメージやユーザビリティにこだわったWEBサイト作りを行いましょう。ランディングページの改善が、購買や申し込みなどの具体的な効果につながります。

ランデジングページ最適化(LPO)についてはこちら

5.効果測定をしながら効率的な運用を

リスティング広告を出稿したあとは、定期的に効果をチェックしながら運用をしていく必要があります。クリック数やCVRをチェックし、効果が上がっていない場合はどこに原因があるのか解明しながら、キーワードや入札単価の見直し、また広告内容の修正を行います。Google AdWordsやYahoo!プロモーション広告のレポート作成機能を活用すると良いでしょう。

まとめ

リスティング広告は、成果につながりやすいユーザーに的を絞ったアプローチができるからこそ、ターゲットの設定や分析がとても大切です。戦略や準備なしにただ掲載をするのではなく、ご紹介したようなポイントを押さえて効果的に運用しましょう。とはいえ、リスティング広告は低予算からスタートでき、広告の修正や配信停止もしやすいため、まずはアカウントを作成して掲載をイメージしてみてはいかがでしょうか。レポートや、リスティング広告の運用自体を自動化するツールもあるので、運用の手間が割けないという方はそちらを活用するのもおすすめです。

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