CTAとは?思わずクリックしてしまう!クリエイティブの極意

マーケティングや販売促進に携わる方に向けて、これだけは知っておきたい!押さえておきたい!マーケティング用語を集めました。
基礎から応用まで、多岐にわたる用語を活用例なども含めてご紹介いたします。ぜひご活用ください。
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用語解説【CTA】
CTAとは「Call To Action」の頭文字で、「行動喚起」と訳されます。
具体的には、WEBサイトならば訪問者を特定の行動に誘導するためのテキストや画像、ボタンなどがこれに当たります。
解説
WEBサイトを運営する上で重視されるのが、コンバージョン数やコンバージョン率。
ユーザーの行動を促すCTAは、これらの指標に直結する重要な施策の一つと言えます。
「用語集コラム:ABテスト」でご紹介した、オバマ元大統領の草の根キャンペーンでは、選挙資金を集めるための献金サイトで、画像や動画のメディア部分と、献金のための登録を促すボタン(CTA)を何パターンも用意し、ABテストを実施。もっとも登録率が良かったパターンを見つけることで、元の画面デザインを継続した場合よりも、金額換算で約60億円の献金額獲得に結びつけたと言われています。
この事例はABテストの成功事例であると同時に、CTA:行動喚起の成功事例でもあります。
また、世界中から集まるダイレクトマーケティング施策のコンペティションとして最も権威があると言われる、DMA国際エコー賞(https://echo.thedma.org/)においては、CTA(行動喚起)による「成果」が審査項目の一つにもなっています。このことからも、CTAがマーケティング施策の重要な要素であることがわかります。
CTAが効果を生み出すためのポイント
促したい行動にはどんなものがある?
CTAによって促したいユーザーの行動には、次のようなものがあります。
・商品購入、サービス申込み
・資料の請求、ダウンロード
・お問い合わせ、電話
・会員登録
・メールマガジン、ブログ登録
・セミナー申込み、予約
・コメント記入
・キャンペーンサイト、詳細ページへの遷移
・SNSフォロー
など
サイトの特性や目的により、促したい行動は様々ですが、CTAが行動喚起に欠かせない要素であることは共通です。
行動を促すダイレクトマーケティング・クリエイティブの基本とは?
ダイレクトマーケティングの父と言われるレスター・ワンダーマンは、広告とは消費者の認知や態度を変えるだけでなく、「行動」を変えなければいけない、と言っています。
そういう意味では、CTAはダイレクトマーケティングの志向をもっとも明確に表す用語と言えます。紙のDMでもWEB施策でも、「適切な顧客に」、「適切なコンテンツを」、「適切なタイミングで」とよく言われますが、CTAの観点からすると、
1.誰に向けたクリエイティブ(制作物)か、ターゲット顧客を明確にする
2.クリエイティブをターゲット顧客が見る際に、各訴求要素がどう視界に入っていくのかの「目の動線」も考え、レイアウト、キャッチコピー、オファー表現、写真、イラスト、色、フォントなどを吟味する
3.ターゲット顧客に、今行動を起こす必要があると「緊急性」を感じさせる
というように関連付けられます。
WEBにおけるCTAのポイント
では、WEBに絞った場合のCTAについて更に見ていくことにしましょう。
自然に目につく場所に設置する
・WEBページのヘッダー/フッター
・サイドバー
・ページ遷移時のポップアップ
・ファーストビューのすぐあと
・コンテンツ(記事)の中
・ランディングページ
など
リンク先をイメージできる言葉を使う
周囲のテキストなどをよく読まなくても、それをクリックすれば何が表示されるかが明確であることが重要です。来訪者は何らかの関心を持ってアクセスして来ます。来訪者がクリックすることによって得られるメリット(サイト運営側からすれば起こしてもらいたい行動)を明確にすることで、その関心を行動に繋げられます。
ボタンを押す心理的ハードルを下げる
上述の「緊急性を感じさせる」ことと一見矛盾するようですが、そうではありません。購買などの「行動を起こしてもよいかな?どうしようかな?」と迷っている意思決定の前段階でも、抵抗感なくボタンを押してもらうための心理的テクニックです。
オバマ元大統領の献金サイトでは、「SIGN UP」ボタンを「LEARN MORE」に置き換えることで、心理的ハードルを下げ、SIGN UP=献金登録までいたるコンバージョン率を大きく改善しています。してほしいことを直接表示するのではなく、最終決定へのプロセスを区切って、行動の難易度を下げることで、逆に最終決定へ至る確率を向上させたのです。
下の写真は、先程の国際エコー賞受賞作品を紹介するDMAのページで、まだDMAの会員になっていない人向けに表示される画面です。
この場合に促したい行動喚起は会員登録ですが、会員登録を促す画面のシンプルかつ目立つメッセージ、さりげなく行動を後押しする「LEARN MORE」ボタンが設置されています。まさに本家本元だけあって、上記の基本をしっかり押さえていますね。
まとめ
以上、いかがでしたでしょうか。
CTAはテキストや画像のリンク、ボタンなど、要素としては小さいですが、そのクリエイティブが目指す「顧客の行動」を促すために、顧客の心のスイッチを押す重要な要素です。CTAを考える際にも、まずは「誰に」、「どんな行動をしてほしいのか」を考え、より効果的に喚起するにはどうしたら良いか、顧客戦略×クリエイティブ制作×ABテストの掛け算で効果を高めていく必要があります。
また、CTAが仮説通りに機能しているか効果測定することもとても重要です。仮説と検証を繰り返しながら、コンバージョンに結び付く「CTAの改善」を目指しましょう。
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