4Pとマーケティング

From: ダイレクトマーケティングラボ

2018年01月09日 00:00

この記事に書いてあること

マーケティングや販売促進に携わる方に向けて、これだけは知っておきたい!押さえておきたい!マーケティング用語を集めました。
基礎から応用まで、多岐にわたる用語を活用例なども含めてご紹介いたします。ぜひご活用ください。

4Pの基礎知識

用語説明【 4P (Product, Price, Place, Promotion) 】

4Pとは、Product(製品) Price(価格) Place(流通) Promotion(プロモーション)の4つの頭文字を取った言葉で「マーケティング=売れる仕組み」を考える際に、重要な要素をわかりやすく一言で表したもの。この4つの "P" を組み合わせながら、最適な手法を考えるのがマーケティングの基本マーケティングミックスである。

解説

思考をする際に漏れてしまいがちなことを、便利にまとめて捉える手法のことをフレームワークといいますが、4P は製品開発から販売プロモーションまでのフレームワークです。

4P にはその前提としての STP( セグメンテーションターゲティング・ポジショニング )が在り、そこで明確に定義された「どの市場の、どのような顧客に、どのような価値を提供するか」が基準になります。STP を踏まえたうえで、下記を設計します。

【 Product(製品)】 どのような製品開発をし、
【 Price(価格)】 いくらの価格設定をし、
【 Place(流通)】 どのチャネルを通じて、
【 Promotion(プロモーション)】 どのようにお客様に伝えるか?

しかし、もし私たちがマーケティング担当者だとしてプランを練る際、どうしても「考えやすいところ」から考えてしまったりするのではないでしょうか。ついつい「製品戦略から考えてしまう」「プロモーション戦略から考えてしまう」など、その傾向は私たちの得意分野によっても変わってくるでしょう。

マーケティングの戦略・戦術を考える場合、この4つの要素の組み合わせを最適化し、課題設定と課題解決策との整合性を図る必要があります。4Pのようなフレームワークは、個々人の得意分野や癖に依存せず、高い品質の成果を上げるのに大きな力を発揮してくれます。

では、具体的に4つの要素を見ていきましょう。

砂漠で売る水 vs コンビニで売る水

私たちがミネラルウォーターを売る担当者だったとしましょう。その際、通常考えられる Place(流通)は「コンビニ」などでしょう。ですが、ここでは敢えて「砂漠」で売る例を考えてみましょう。砂漠で売る場合、どのように 4P が変わるでしょうか。

  ケース1 ケース2
Place(流通) 砂漠で売る コンビニで売る
Price(価格) 6,000円 120円
Promotion(プロモーション) ラクダ業者と提携 TVCM
Product(製品) ミネラルウォーター500ml ミネラルウォーター500ml

大げさな例ではありますが、上の表で比べていただくと、Price(価格)に大きく差があることがわかります。コンビニでは120円だったのに対し、砂漠では6,000円になっています。なぜこのようなことが起こるのでしょうか。

答えは、 顧客の「枯渇感」と「競合の存在」です。コンビニには、多くの競合がひしめき合っています。様々なブランドのミネラルウォーターが存在しており、価格も低価格が中心です。そんな中、6,000円で売ろうとしても、おそらくは全く売れないでしょう。

一方で、砂漠。ここには競合はいません。それどころか「オアシスにいくためには灼熱の大地を歩く必要がある。いつ水が飲めるか分からない。水がないと死ぬかもしれない。」と状況は切迫しています。このような状況なら、多くの方が6,000円支払うことを選ぶでしょう。

4Pのうち1つを変更すると、他の要素も連動して変わる

このように4Pを活用して、どれか1つを意識的に変えてみることで、新しい戦略が思い浮かびやすくなります。

例えば Promotion(プロモーション)、「砂漠で売る」のに TVCM は効果的でしょうか。ターゲットは灼熱の大地を歩いているのです。とてもTVが見られる状況ではないので、効果はないでしょう。それならば、ラクダを提供している業者と提携をしてはどうでしょう。これなら、より多くのターゲットに接触できそうです。

このように、1つの要素を変えるとその整合性を図るべく、全体が変わっていきます。そして複数の候補の中から最も良い組み合わせ(これをマーケティングミックスと言います)を選ぶことができるわけです。

まとめ

4Pを考えることは、マーケティング戦略の立案において有益です。4Pの個別内容を最適に設計することだけを考えるのではなく、4つのPを組み合わせ、相互の整合性を図り、相乗効果を発揮するように全体を設計しましょう。

ぜひ、便利なフレームワークである4Pを使って、御社のビジネスを成長させる助けにしてみてください。

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