リテンション施策とは?

From: ダイレクトマーケティングラボ

2017年09月19日 00:00

この記事に書いてあること

マーケティングや販売促進に携わる方に向けて、これだけは知っておきたい!押さえておきたい!マーケティング用語を集めました。
基礎から応用まで、多岐にわたる用語を活用例なども含めてご紹介いたします。ぜひご活用ください。

リテンション施策の基礎知識

用語説明:【リテンション(Retention)施策】

リテンションとは継続、つまりリテンション施策とは既存顧客に継続して利用してもらえるように促すマーケティングを指す

解説

前回、アクイジション施策について説明した際にAARRRモデルについて触れました。これはサービスを成長させるためのフレームワークで、マーケティング施策を5段階に分けて考えるというものです。

AARRRモデルの5段階

  • Acquisition(新規顧客の獲得)
  • Activation(利用開始)
  • Retention(継続利用)
  • Referral(他ユーザーへの紹介)
  • Revenue(収益の発生)

アクイジション施策によって獲得したユーザーに対して、アクティベーション施策で利用開始を促し、更に今後も継続して利用してもらえるようにリテンション施策を打つ、という流れです。

新規顧客を獲得しサービスを利用してもらうのと、過去に利用経験のあるユーザーにもう一度利用してもらうのとでは、かかる時間とコストが全く異なります。1:5の法則と表現されることがありますが、既存ユーザーにサービスを利用してもらうコストは、新規顧客に比べて5分の1とまで言われています。せっかく少ないコストで、サービスを成長させることができるのであれば、施策を実行しない手はないでしょう。

リテンション施策の具体例

リテンション施策にはどのようなものがあるでしょうか? ポイントとして、ユーザーに対して接触を図ることです。例えばBtoB、BtoCのサービス両方に挙げられる施策として、

  • メールマガジンを定期的に配信し、Webサイトに流入してもらう
  • TwitterやFacebook、InstagramなどSNSの公式アカウントを使って有益な情報配信、またユーザーと交流を行う
  • 既存の顧客に限定した特別クーポンを送る
  • 過去のサービス利用傾向やWebサイトの閲覧状況から、次に利用しそうな商品やサービスのレコメンドを行う
  • リターゲティング広告を利用して、別のWebサイトを閲覧している際も自社のサービス情報が目に入るようにしておく

などがあります。後半の2つに関しては、レコメンドシステムを構築したり外部の広告配信サービスを利用したりする必要があるかもしれませんが、前半3つはすぐにでもスタートできる施策です。上記のようなリテンション施策をまだ行っていない方は、簡単なものからすぐに取り掛かりましょう。

リテンション施策のポイント

リテンション施策を効率よく行うためには、顧客の行動情報を管理するデータベースが不可欠です。更にその行動情報ができるだけ細かい方が、多角的な施策を打つことができます。例えば、ECサイトを想定します。下記のような情報を持つ2つのデータがあったとします。

  • 顧客Aは過去に商品を購入したことがある
  • 顧客Aは2年前の9月にTシャツを購入、1年前の9月にもTシャツを購入している

前者の情報だけでは、「もう一度購入してくれるようにメルマガ送ろう」といった程度の案しか浮かびません。それに対し後者の情報があれば、「毎年シーズンを少し過ぎた時期にTシャツを買っている。ということは、セールを狙っているのかもしれない。ではブランドショップXが行っているTシャツのセール情報を送ろう」といった具体的な施策をとることができます。

自社で用意することが難しい場合は、データベースの管理からリテンション施策(顧客にあったメルマガの送信など)まで網羅している、リッチなMA(マーケティングオートメーション)ツールを各マーケティング会社が展開しているので利用を検討してみましょう。リッチな機能を提供しているMAツールほど導入費用が高いですが、その分得られる利益が増大することも考えられます。

まとめ

新規顧客の獲得よりも、既存ユーザーへのアプローチの方が費用対効果は高いことが知られています。効率的にリテンション施策を打つためにも、顧客のデータを管理するシステムが必要です。

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