RFM分析とは?
2017年06月26日 00:00
この記事に書いてあること
マーケティングや販売促進に携わる方に向けて、これだけは知っておきたい!押さえておきたい!マーケティング用語を集めました。
基礎から応用まで、多岐にわたる用語を活用例なども含めてご紹介いたします。ぜひご活用ください。
RFM分析の基礎知識
用語説明:【RFM: Recency Frequency Monetary】
データベース・ビッグデータを用いて顧客の購買行動を分析する手法。今日では多方面で応用されている。
解説
RFM分析はマーケティングを理解する上で欠かせない概念です。RFMのRはRecency(購買年月日)、FはFrequency(購買頻度)、MはMonetary(購買金額)を指しています。この3つの要素を重視して購買行動を分析するのがRFM分析なのです。RFM分析は効果的に用いることで他の手法よりもはるかに高い営業効率を実現することができます。
RFM分析にも色々な手法があります。例えば、販売商品をカテゴリーに分けて、カテゴリー内でのRFMを分析することでマーケティングに役立てるといった取り組みも行われています。他にも、RFMそれぞれをランク分けして顧客をグループ化、それによってマーケティング行動を探るという手法も採られます。
高度なRFM分析手法にはデシル分析と呼ばれるものもあります。これは全顧客を10等分することによって有用な情報を得ようとするものです。他にも、RFM分析は用いられる業界、分野によって色々な応用パターンが採用されており、現在も発展中のマーケティング手法です。
RFM分析がダイレクトメール発送にも活用されている!
RFM分析はダイレクトメールの発送にも活用されています。ダイレクトメールは宣伝手法としては比較的安価ですが、ターゲットではない相手に届いてしまう可能性もあります。しかし、RFM手法を用いて顧客を点数化し、一定の点数以上の顧客にのみにダイレクトメールを送るようにすることで、効率的にダイレクトメールが郵送できるようになるのです。全く興味がないようなダイレクトメールが滅多に届かないのも、これが理由です。
他にも、特定顧客の抽出にもRFMは利用されています。例えば、あらかじめ収集した会員データなどを元にしてRFMの3つの要素に基づいて特定の顧客を抽出します。抽出した顧客の属性に伴って、紹介する製品・サービスを変えるというのがその適用例です。
購買金額による抽出も行われます。例えば、顧客がどれくらい商品を購入してくれるのか事前にわかれば、営業行動なども的確に行えるようになります。購買履歴などを分析することによってこれらを把握していくのが購買金額による抽出です。
このようにRFM分析の応用範囲は幅広いですが、RFM分析はあくまで分析に過ぎません。分析内容をどのように業務やサービスに役立てていくかが重要です。
RFM分析には弱点もある!?
RFM分析は弱点もあります。RFM分析は基本的に過去の購買行動を分析することで将来の購買行動を予想します。しかし、顧客が過去の購買行動を繰り返すとは限らないのです。
例えば、Aさんが友人へのプレゼントのために椅子や机などの家具を大量購入したとしましょう。AさんはRFM分析上、優良顧客として位置づけられるようになります。しかし、Aさんの購買行動は一過性のものであり、今後も継続して家具を購入してくれる可能性はほとんどありません。このため、Aさんに対してダイレクトメールなどを送っても効果が薄くなってしまいます。
こうした弱点もRFM分析にはありますが、RFM分析に他の手法を組み合わせることで更に詳細な顧客行動を分析することもできます。例えば、FRMC分析やMRFI分析などをRFM分析と組み合わせることで、RFM分析の弱点を補っていくことができるのです。
とはいえ、RFM分析を行うにしても、他の関連手法と組み合わせるにせよ、基礎となるデータが求められます。実際、RFM分析に必要となる情報を手に入れることだけでかなりの費用がかかってしまうこともあります。
まとめ
RFM分析をするためには顧客の基礎的な情報も求められ、基礎データがないとRFM分析が全く行えないこともあります。また、顧客の行動は常に変化していますから、RFM分析によって得られた内容も鮮度があります。実際のビジネスにおいては、このようなRFM分析の限界や制約を知って活用していくことが大事でしょう。
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