ターゲットセグメンテーションとは?

マーケティングや販売促進に携わる方に向けて、これだけは知っておきたい!押さえておきたい!マーケティング用語を集めました。
基礎から応用まで、多岐にわたる用語を活用例なども含めてご紹介いたします。ぜひご活用ください。
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ターゲットセグメンテーションの基礎知識
用語説明:【ターゲットセグメンテーション(Target Segmentation)】
ターゲットセグメンテーションとは、戦略的なマーケティングを実施していく上で有効なフレームワークの一つ。一般に使われているセグメンテーションやターゲティングとも意味合いが異なる。
解説
対象とする市場を特定基準で切り分けて、グループ化したものをセグメントと呼びます。それぞれのセグメントは、類似した特性によって分類(グルーピング化)されていることになります。これは、マーケティングの手法の一つとされている市場の細分化と同義であり、一般に、セグメンテーションと呼ばれています。
市場を分類するために採用される特定基準とは、例えば、顧客のニーズであったり、購買時の行動パターンの違いに着目して決められたものを指します。つまり、市場を特定目的のために分類し、属性を持たせて把握することです。
ターゲットセグメンテーションにより、類似したニーズを持つグループに顧客層を分類し、企業が自社製品を戦略的に販売することを可能とします。
ちなみに、「ターゲティング」という似た用語がありますが、これは一般には顧客となり得る対象を絞り込むための概念であり、セグメントを対象とするターゲットセグメンテーションとは意味合いが異なります。
ターゲットセグメンテーションの指針について
ターゲットセグメンテーションを有効に実施するためには、マーケティング戦略を考える上で、類似する性質を持つ顧客層を一定のグループに分ける必要があります。他社の成功例に学ぶとともに、売上を伸ばしたい自社の製品やサービスに合わせた独自のルールを見つけ出し、セグメンテーションを実行することが成功の鍵となるからです。有効なターゲットセグメンテーションが、自社の事業を行う活動領域を決めると言っても過言ではありません。
すでに他社の成功例から代表的な基準がいくつか知られていますので、以下に示す代表的な基準を参考にしていただくことで、ターゲットセグメンテーションの具体的イメージを掴むことが可能となります。
1)ターゲットが利用する地理的な条件を基準とする場合(ジオグラフィック属性)
2)人口統計学上の属性を基準とする場合(デモグラフィック属性)
3)心理的な傾向を基準とする場合(サイコグラフィック属性)
4)人の行動パターンを基準とする場合(ビヘイビアル属性)
上記の基準に加えて、さらに差別化を図り自社製品を開発する指針とするために、独自の基準を設けてターゲットとなる顧客層を絞り込んでいくと、製品開発の最適化を図ることが可能となります。
ターゲットセグメンテーションの成功例から学ぶ
企業がリリースする製品やサービスの売上を伸ばすためには、効果的なターゲットセグメンテーションの実施が重要であることを見てきました。他社に先駆け、自社の強みを活かすためには独自の基準を設けることも重要です。
以下では、独自のセグメンテーションで成功したパナソニックのノートパソコン、レッツノートのターゲットセグメンテーションの事例を引用します。
(引用)ここから
このセグメンテーションを起点にターゲティング・ポジショニングを設計し、オペレーションまで一貫して事業を組み立て、レッツノートは以下のような意思決定をしていきました。
・軽さを実現するために「薄さ」を捨てた。
・外回りの営業に求められる機能にこだわった
・販売後の関係性を重視した
(引用)ここまで
※出典 セグメンテーション|3つの有名事例から5分で活用法を身に付ける
http://liskul.com/segmentation-1871
これを見ると、ターゲットを絞り込み、製品開発に反映させることで、戦略的な分析をもとにした事業展開が可能となっていることがわかります。企画段階からリリースまで、コンセプトが一貫していますので、開発製品のコストパフォーマンスが最適化されます。
すなわち、製品がオーバースペックとならず、コストバランスの良い製品開発に成功しています。ターゲットとなる顧客の利用シーンに徹底してこだわるとともに、設計ポリシーとなる軸がブレることがありません。
そのため、社内外からの反対意見やクレームに対しても、説得できる材料や戦略を提示することができますので、一貫した事業戦略を展開することができるのです。
まとめ
ターゲットセグメンテーションの基準を、自社の製品やサービスに合わせて分析をすることで、他社との差別化を実現するとともに、独自性のある開発を遂行することが可能となります。すなわち、過剰なスペックやコスト競争の戦いの中にさらされることなく、特定のターゲット層のニーズに訴求していくことができますので、アップセル、クロスセルなどの戦略的な販促活動へ繋げていけます。
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