オファー戦略はダイレクトメールを成功に導く

効果的なダイレクトメールってどんなものだろう。その課題にとことん取り組んできた中堅からベテランまでの個性的で経験豊かな5人のディレクター。5人それぞれが感じた「はてなへの答え」をそっとお伝えしていきます。お役立ち情報も展開していくのでお楽しみに!
ノウハウの実践方法をまとめた資料ダウンロードはこちら(無料)
「行動したくなる」魅力的なオファーとは
こんにちは。しばらくぶりのトホホ系アートディレクター「T」です。
最近は、いかにお得に買い物できるかに日々チャレンジしています。先日よく行くアパレルショップからサマーセールキャンペーンのお知らせをいただき、早速行ってきました。セールとはいえ、あれこれ買い物しまくり、散財してサイフが軽くなる結果に…。結局、得したかというと微妙でトホホを痛感(笑)。店の目論見にしっかりはまりました! 今回はそんな「行動したくなる」魅力的で実用性のあるオファーについて、前回(連載第5回)に引き続きお話ししたいと思います。
「行動させる」にはどんな手法がある?
僕がもらったサマーセールキャンペーンのお知らせにはこんなオファーがついていました。 「サマーセール! こちらのハガキを持参の方は全商品15%OFF! セール期間は○月○日まで!」どうですか、好みのアパレルショップからこのようなお誘いがあれば使いたくなるのも頷けませんか?
さすが!DM成功の30%はオファー次第といわれるだけありますね。
割引などのディスカウントオファーはかなり頻繁に使われており、新規顧客でも既存顧客でも、誰にでもアプローチできる便利なオファーです。
オファーにはいくつもの手法があることは前回もお伝えしましたが、今回はそのバリエーションをご紹介したいと思います。
オープン懸賞(スウィープステークス)
商品やサービスの購入を条件としないで、誰でもハガキやインターネットで応募できる大型懸賞のこと。オープン懸賞で当たる最高賞品の金額には上限がありません。
→「もし当たったら…」という消費者の夢を大きく広げて見せるオファー。商品の購入につなげるというより、商品やサービスを幅広く認知してもらうのが目的の場合が多いですね。
クローズド懸賞(ロッタリー)
商品・サービスの購入者であることを条件に、抽選で当たる懸賞のこと。一般懸賞と呼ばれ、最高賞金額は法律で10万円までに規制されています。
→「抽選で10万円分の旅行が当たる!」なんていうのがそうですね。顧客維持のための購買意欲の活性化や、新たな興味・関心を喚起するねらいです。
前回ご紹介したプレミアム(無料景品)とこの2つは古くから最もよく使われているオファーです。さらに、懸賞や景品の提供以外に以下のようなさまざまなオファーがあり、DMにおける戦略の一つとしてよく活用されます。
・ディスカウント(割引)
「○○%割引」「半額割引」などのほか、「1個お買い上げで、もう1個付いてくる」というのも割引(実質半額割引)。
・送料無料
「2個お買い上げの方は送料無料!」商品価格を下げずに値引きする手法のひとつ。
・キャッシュバック
「対象商品をお買い上げの方全員に最大20,000円キャッシュバック」購入後に代金の一部を現金で返すというもので、これも商品自体の価格を下げずに値引きする手法のひとつ。
・フリートライアル
「まずは1週間お試しください。効果を実感いただけなければ返品いただいて結構です」と、購入を検討している方に商品を無料で試してもらう手法。新製品や、通販で商品に接する機会がない場合などに効果的な手法。
・サンプリング(試供品)
「サンプル在中! ぜひお試しください」商品告知のために少量、あるいは一部を送りっぱなしにする手法で、フリートライアルとは区別される。化粧品や健康食品、新聞・雑誌などに用いられることが多い。
いずれも効果が高いとされる手法で、よく使われているのも納得のオファーではないでしょうか。商品特性やブランドイメージ、ターゲット、予算などに応じて選択していくわけです。
「今すぐ行動させる」には組み合わせが効果的!
さらに、オファーをうまく組み合わせることで、ついレスポンスしたくなるような、効果的なDMに進化させることができます。僕が思わず“行動した”アパレルショップのサマーセールも、「ハガキ持参で全商品15%OFF」と「期間限定」の組み合わせ。割引に惹かれ、しかもセールの期間が短かったので、すぐその気になっちゃいました(笑)。
このように「デッドライン(締切日)」を設ける、あるいは「数量限定」「先着順」などで商品点数に限りがあると思わせるなど、顧客心理に訴えかける手法をプラスすることでもオファー効果は高まるんです。
そこで、オファーの組み合わせ例をご紹介。
上のDMは、定期コース誘導のためのDM(圧着ハガキ)ですが、なんといっても、まず大きな「半額!」の文字が目に止まります。期間限定キャンペーンで、しかも「もうすぐ締切!」とデッドラインを強調。さらに「Wプレゼント」がつくとなれば、開封して中面を見たくなりますよね。そしてハガキを開いてみると、半額とWプレゼントの“3大特典”だけでなくさらに「送料無料」も!これなら「申し込んでみようかな…」という気持ちになる人も多いのではないでしょうか。オファーの合わせワザで顧客心理をくすぐることができれば、きっと効果アップが期待できます。
DMにとってのオファーとは、商品とは別に用意する「特典」のことであり「申し入れ・提案」であることは前回もお伝えしました。その提案内容がより現実的で魅力的であれば、すぐにでも「行動したくなる」のがオファーのチカラ。そんなオファーの多種多様な手法をうまく活用することでお客様の心を掴み、ぜひともダイレクトメールを成功に導いてくださいね!
まとめ
ノウハウの実践方法をまとめた資料ダウンロードはこちら(無料)
あわせて読みたい
同じ連載の記事
関連するソリューション・事例
あわせて読みたい
同じ連載の記事
関連するソリューション・事例
最新のコラム記事
-
脳科学で実証!「画面」に勝る「紙」の優位性とは?
2022/09/20
-
自社で検証!9つのDM施策、成功と失敗の分かれ目とは?
2022/06/30
-
デジタルコンテンツを届けるためにアナログのDMが有効な理由
2022/06/14
最新のセミナー・イベントレポート
-
リコージャパンが提供する紙メディアの価値を向上させる方法
2019/09/06
-
BtoBビジネスで成果を出すホームページの作り方
2019/02/18
-
THETAミクモデルの販売数を10倍にしたSNS活用法
2019/01/30
リコーのマーケティング事例
-
顧客のWEB行動データを活用した、パーソナライズDMで効果的なアプローチ
-
イベントツールと紙DMを組み合わせることで、再来店に効果を発揮
-
複数メディア活用を意識したコンテンツ制作により、制作工数・コストを削減