プロモーションは総力戦!頼れるヒト、使えるモノは全て活用しよう

From: ダイレクトマーケティングラボ

2019年05月07日 00:00

この記事に書いてあること

マーケティングって、結局どんなことなんだろう。専門的な知識や理論でありながらも、実は私たちの身近にあって、仕事やプライベートを魅力的に改善してくれるものなんです。今日から使えるマーケティングの知識や使い方を、がんばり屋の女の子、神山さんと一緒に学んでいきましょう!

前回、渡辺部長からコンテンツマーケティングのメリットを教えてもらった神山さん。お金をかけるだけが宣伝なのではなく、お客様にファンになっていただくことが最強の宣伝だと理解しました。さっそくさまざまなコンテンツを使ったプロモーションを始めて4週間が経過したようですが、状況に変化はあったのでしょうか?

主要キャラクター紹介

神山さとみ

24歳、独身(彼氏ナシ)。サンライズカンパニー第三事業本部商品企画室所属。美大のデザイン科を卒業後、新卒で入社。家電事業の営業アシスタントを1年経験した後、かねてからの希望だった商品企画室に異動。キャラクターグッズ「だいふくにゃんこ」を開発する。

渡辺部長

46歳。妻と2人の子供がいる。サンライズカンパニー営業・戦略グループマーケティング部部長。長らく大手商社に勤め、MBAも取得済み。サンライズカンパニーの社長に請われ、半年前より転職して現職に就いた。

だいふくにゃんこ

神山さんが企画したぬいぐるみ。素材はビーズで、ぷにゅっとした触感が魅力。その何も考えてなさそうな表情が女子社員のハートをとらえ、社内限定で人気上昇中。

ついに始まった だいふくにゃんこのプロモーション! その内容は?

部長:

ううっ! 待ってくれ……だめだ! 行っちゃダメだ……

神山:

部長! 渡辺部長! 起きて下さい! 起きて下さい!

部長:

……はっ! 神山さん!? ここは?

神山:

オフィスですよ! しっかりしてください! お昼から帰ってきたら、すごい形相でうなされているからビックリしました。それにしても、なぜお財布を抱いて寝ているんですか?

部長:

え?? 財布? あれ、にゃんこは?

神山:

だいふくにゃんこなら机の下に落ちていますよ! でも、お財布抱いてうなされるなんて、一体何があったんですか?

部長:

怖い夢を見てたんだ・・・私の財布から、お札が次々とブラックホールに吸い込まれていく・・・

神山:

なんで、そんな夢を?

部長:

やっぱり昨日のランチが原因か・・・

神山:

ランチ???

部長:

実はこないだ話したインフルエンサー候補の知人というのは、僕のいとこなんだ。女優の渡辺りか子を知ってるかい?彼女と会うのは久しぶりだったから、一緒にランチをしたんだが……いや、もちろん割り勘だよ。彼女はすごく公平な人だからね。

神山:

えぇー!? 渡辺りか子とランチ!? 私も行きたかったですー(泣)

部長:

だけど彼女の行きつけのお店のランチは、ディナーのフルコース並みの値段で(泣)

神山:

(さすが大女優!)それで、そんなこわい夢を……やはり枕は大事ですね。

部長:

あ、そうだ、それはそうとして、プロモーションの進み具合はどうなっている?

神山:

はい! 当社のWebサイトや雑誌、複数のメディアを使ってプロモーションを進めています。

だいふくにゃんこのプロモーション

モニター企業にサンプルを提供 社員に昼寝を推奨している企業をモニター企業に選定し、サンプルを提供。 使用後の感想をWebに掲載。倉庫に眠る在庫を活用した。
サンライズカンパニーのサイトに特設ページを開設 だいふくにゃんこの特長紹介の他、ネットショップやブログへのリンク、モニター企業の使用者の感想を掲載した。
SEO対策(検索エンジン対策) Webを担当する部署に依頼し「会社、ストレス、疲れ、昼寝、枕、スッキリ」等のキーワードで、だいふくにゃんこのページが上位になるように対策。
スタッフブログを開設 社内の女子(だいふくにゃんこユーザー)に協力してもらい使用感を連載中。動画もあり、ユーザー目線で活気のあるブログになっている。
健康雑誌への取材記事掲載(広告と記事でタイアップ) 広告の出稿とタイアップして、モニター企業を取材して記事を掲載。掲載ページには(PR)と明記した。
Twitterの公式アカウントを開設 健康雑誌への記事掲載のお知らせをはじめ、各種メディアで取り上げられている情報やネットショップでの割引キャンペーンを発信中。
自社の顧客(日用品、家電)活用 ペルソナに該当しそうなお客様に、ネットショップでの割引付きダイレクトメールを送付。

部長:

うん、まさに総力戦だね。特に、倉庫にあった在庫を使うモニター作戦はいいアイディアだ。在庫は倉庫に寝かしておけば逆にお金がかかってしまうが、このような使い方なら戦力になる。

神山:

(ほめられたー!)それと、社員に昼寝を推奨している企業はIT系を中心にかなり多いこともわかりました。マネージャーの方は一様に、午後の作業効率低下に悩んでいたようです。また、モニター企業にサンプルを持っていったら、女性社員だけじゃなく男性社員にもすごい人気でした。

部長:

男性社員にも……ふーむ、そうか。今まではアラサー女子ばかり気にしてきたけど、男性にも市場がありそうだね。少し考えてみよう。ところで、コンテンツの配信は順調なようだね。

神山 :

はい! 特にスタッフブログはすごい人気です。にゃんこユーザーの女性社員がみんなで順番に記事を書いてくれていて、動画もあってすごくユーザー目線で活気のあるブログなんです。Twitterは、プログラム開発部のA子先輩が中心になって発信してくれています。たまに仕事へのグチが入るんですが、それがまた人気で……

部長:

おいおい、炎上させないように注意してくれよ。SNSの怖いところは、ちょっとした言葉の使い方などでお客様の反感を買ってしまうところだ。必要なことは共感を得ること。そしてお客様にとって、有益な情報を提供することだからね。

神山:

はい。他の情報発信も含め、細心の注意を払うようにします!

4週間の実績は今ひとつ。でも変化はある日突然に!

部長:

プロモーションは個別に進めるのではなく、複数を同時に行った方が相乗効果が出やすい。お金がかからずに使えるモノや経営資源は、無駄なく全部使うのが成功への道だ。このプロモーションはなかなか良いと思うけど、始めてどれくらい経った?

神山:

4週間ほどです。サイト閲覧数は上がってきていますが、思ったほど売上は伸びていません。結局価格はミケタマちゃんの実売価格と同じ3,980円にしましたけど、もうすこし安くするべきだったでしょうか……(泣)

部長:

僕はその価格で良いと思っている。同じぬいぐるみでありながらも、機能が違うんだからね。

神山:

モニター企業へのサンプル提供で少しは減りましたが、まだまだある大量の在庫はどうしましょう?

部長:

まぁまぁ、コンテンツマーケティングは効果が出るまでに時間がかかるモノなんだ。ここは忍耐だよ。地道にお客様に向けて、情報発信をしていこう。単発の広告と違って、作ったコンテンツは資産となって行くからね。無駄にはならない。

神山:

そういえば、今日の朝のテレビ番組でも「国が推奨する健康法」として、モニター企業の取り組みを放送してくれたみたいです。健康雑誌が取り上げてくれたので、情報の拡散は進んでいます。状況が改善してくれると良いのですが……

着信

部長:

神山さん、内線が鳴ってるよ! さて、僕は少し資料の整理でもしようかな?

神山:

渡辺部長! ちょっと待って下さい! 大変です! 営業部からで、お昼頃からネットショップへのアクセス数が上がって、だいふくにゃんこがどんどん売れ始めてるそうです!

部長:

え? 何があったんだ? テレビか? でもそれは朝だよね?

神山:

渡辺りか子さんが、楽屋でだいふくにゃんこを使っている写真をインスタグラムに投稿してくれたみたいです!

部長:

そうか! ドラマの撮影は待ち時間が長いからね。少しでも疲れが取れるようにと使ってもらったのだが、彼女、気に入ってくれたみたいだな。神山さん、これはキタかもしれないね!

神山:

えぇ!? キタって、何がキタんですか?

部長:

すぐにだいふくにゃんこの在庫数を確認! それと工場に連絡を入れて、緊急で増産が可能か問い合わせてくれ。私はこれから営業部に行ってくる。きっとすぐに、販売店からも問い合わせが入り始めるからね。神山さん、忙しくなるよ!

神山:

増産って?? 渡辺部長! キタって、マーケティングが成功したってことですか?

部長:

まだわからない。しかしお客様の反応が、すぐにそれを教えてくれるよ。

まとめ

やることはすべてやって、あとは結果を待つのみ。果たしてお客様にだいふくにゃんこの価値は伝わったのか? ここ数週間不安だった神山さんですが、突然まわりが騒がしくなってきたようです。一体何が起きているのでしょう? 次回ですべてが明らかに!? 第13話をお楽しみに。

第12回のまとめ

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