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セミナーレポート
今やホームページ・WEBサイトの運営、WEB戦略というものが、企業の経営戦略と同じくらい大事な時代になっています。今回はそうした戦略を検討する上で重要な、アクセス解析から得られるデータの活用方法について詳しくご紹介します。
講師の株式会社コウズ WEBコンサルタント 田上義高 氏
ホームページの戦略的運営に必要な3つの要素
まず大前提として、ホームページを運営する上で明確にすべき要素に、次の3つがあります。
・目的
・成果
・目標
それぞれについて説明していきましょう。
目的
まず、ホームページを運営する目的ですが、こちらも大きく3つにわけられます。
・会社案内をメインで行うことで会社のブランドを訴求する
・お客様を獲得したり、モノを販売したりといった成果を追求する
・ページを採用重視にし、人材確保につなげる
ホームページを分析するには、自社のホームページの目的が上のどれに当たるのかを明確にしておく必要があります。
成果
次に成果ですが、例えば「良い人材を募集する」という目的があったとしたら、成果は「エントリーしてもらう」ことなどが挙げられるでしょう。
目標
最後に、ホームページのデータ分析で最も肝心なのは、目標の設定です。目標が決まっていないと、ホームページの運用が成功しているのかどうかがわかりません。そこで自社のホームページ運営において目的や求める成果を目標として設定する必要があります。また、その目指すべき目標は数値でリアルタイムに把握し、その数値的根拠に基づいて改善を繰り返していくことが重要です。
このように、ホームページで成果をあげるためには運営における戦略を立て、これくらいのアクセスを獲得するために、このくらいのコストをかけて、目標をもってやっていかないといけない、といったことを明確にしなくてはいけません。そしてそのホームページ運用によって成果が出ることを信じて取り組むことも非常に重要です。つまり、経営戦略と同様にPDCAサイクルを回していき、その過程で出てきた情報を社内でしっかりと共有していただくことが必要なのです。
Google Analyticsを活用したアクセス解析
アクセス解析では、ホームページを訪れた人の行動を測ることができます。ホームページに人がいつ訪問して、どこから離脱しているかなどを数値として分析できます。このアクセス解析でよく使われているツールとして、Google Analyticsが有名です。このGoogle Analyticsを使ってできることとして、次の5つのことが挙げられます。
ホームページの現状の把握
リアルタイムのアクセス数値や数値的根拠によりお客様のニーズが把握できるようになります。
コンテンツ・ページ別の分析
どのページがよく見られているのか、どのページがあまり見られていないのか、見られているがよく離脱してしまっているページがどこなのか、などを抽出できます。
ユーザーの使用デバイスの把握
スマートフォンやパソコンなど、ユーザーがどのようなデバイス、どのようなツールを使ってホームページを見にきているかを数字で確認できます。
コンバージョンの把握
ユーザーがどういった経路で最終的にお問合せに至ったのか、など成果へのプロセスに関する情報が得られます。
SNSの効果解析
SNSの主流なプラットフォームとして挙げられるのにFacebook、Twitter、Instagramの3つがあります。どのSNSから訪問する方が実際に多いのか、ということの把握が行えます。
解析した数値的根拠から何が理解できるか
Google Analyticsではメニューがたくさんありすぎて、どこから見ていいのかわからないということが多々起こります。そんなとき、まず注目してほしいのが、アクセス数と訪問者数です。この数値を実際に営業で回る会社数や店舗の来客数といった数字と比較すると、思った以上にホームページを見にきてくれている人の数というのが多いことに気づかれると思います。
もう一つ注目すべき数値は、デバイス別の訪問者の比率です。スマートフォンやパソコンといった各端末でどれくらいの人が見にきているのかが把握できます。最近のホームページだと、どこの会社もスマートフォンで見られる割合が増えてきています。B2B企業であればパソコンからの閲覧が多いですが、B2C企業ではスマートフォンからの閲覧数が8〜9割を占めている会社も存在しています。
ほかにも、お客様がどういった検索キーワードで訪れているかなども知ることができます。
最短でWEB、ホームページからの成果をあげるには
アクセス解析では、掘り下げるべき解析項目に気づくことが何よりも重要です。何から手をつけたらいいのかわからない方のために、最低限必要なチェックポイントをお伝えします。
ゴールにたどり着かないユーザーのチェック
例えば、ホームページに1万人の訪問者があり、そのうちの1.6%の160人がお問合せフォームに至ったとします。しかしお問合せフォームまできたものの、実際にお問合せを記入し、確認ページまできたのが36人。ここから「内容を送信していいですか?」という最終送信ボタンを押したのが31人だとします。
この場合、160人がお問合せフォームに入ってきたにもかかわらず、結局130人近くが抜け出してしまっていることがわかります。
こうした状況では、入力フォームを簡素化したり、見せ方を変えることで数値は変わってきます。
見せたいコンテンツと見たいコンテンツのギャップをチェック
自社のホームページ上の人気のある、よく見られているページを上位30ページほど並べたときにわかるのは、ユーザー、お客様が「どのページを見たいのか」ということです。その人気ページのなかに、自分たちがお客様に見て欲しかったり、知ってもらいたい情報が入っているかどうかを確認していただく必要があります。
一方、見て欲しい情報を見にきてくれているものの、すぐに出て行ってしまっているな、ということも分析から分かります。そういう場合は、情報が足りなかったり見せ方がまずかったというところも考えられるため、改善していく必要があります。
ホームページへの流入の窓口がどこになっているのかをチェック
ホームページを見にくるお客様の経路として想定できるのが、検索エンジンやFacebookのようなSNS、広告や相互リンクなどです。そのなかでも直接アドレスを打ち込んで入ってくる人もいれば、ブックマーク経由という人もいます。これら流入の割合を窓口ごと分析することも重要です。また、広告などに予算をかけているものの、結果としてどの程度効果が出ているのか? といった数字も把握する必要があります。
広告予算はコンバージョン率を最大化してから
ここ数年はWEB戦略として、ホームページのアクセス数を伸ばそうと努力される方が非常に多いです。例えば、1万件のアクセスがあったときにコンバージョン率が0.1%であれば、10件の成果が出ます。ではこのアクセス数を、広告予算を増やすことで2万件にしたら成果は倍の20件になります。
しかし、これからは限られたアクセス数をまず運用しながら、コンバージョン率を高めることが重要です。今あるサイトをどう改善して、どういう経路をたどってお客様が問合せているのかを知り、コンバージョンの割合を高めてから広告予算をかけたほうがよいでしょう。上記の例でいくと、アクセス数はそのままでも、コンバージョン率を0.1%から1%へ高めるだけで、問合せ数は100件になる、といった具合です。
まとめ
ホームページ戦略においては、アクセス解析の数値を使って、しっかりと今のホームページの運用状況を、経営者含め全社員で共有していただくことが非常に重要になります。そして、改善や更新などの効果・検証を行っていただくことで経営者参加型のホームページ運用・WEB戦略が実現します。これがホームページ運用の成果が出るための近道、ひいてはWEB戦略のスピードアップにつながるのではないでしょうか。
講演日:2018年5月23日
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