リコージャパンのデジタルマーケティング実践事例

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リコージャパンの
デジタルマーケティング実践事例
~MA運用の最前線から見えてきた課題と機会~
デジタルマーケティング実施の背景はアカウントセールスの限界と、Buyer2.0の動向にあります <石川>
今日は弊社が取り組んでいるデジタルマーケティングの内容と実践事例を紹介させていただきます。さらに今後の方向性と、インターコネクト社とのマーケティング支援サービスのご提供についてもお話しさせていただきます。
弊社がデジタルマーケティングを導入した大きな理由は、国内での競争の激化です。基盤ビジネスである「複写機・プリンター分野」でも、売上の伸びが非常に厳しい状況にあります。そのうえ取扱商品が多岐にわたり、アカウントセールスが商品すべてを理解し的確に提案するのはとても困難になりました。そこで、デジタルマーケティング活用による効率的な営業活動が求められてきたわけです。
また、BtoB商取引では、お客様がコンタクトする前に購買決定プロセスの約57%が完了しているという、いわゆるBuyer2.0の動きが重要ですが、弊社のビジネスでもこの動向が見逃せなくなっています。
デジタルコンテンツを鮮度よく用意することがマストという背景から、国内では2014年度からデジタルマーケティングの展開を始めました。
デジタルマーケティングの背景
一般的にBtoBの商取引では、顧客がセールスにコンタクトする前に、購買決定プロセスの57%が完了している
Source: CEB Customer Purchase Research Survey, 2011; CEB Research.
これに取り組むには、まずWebを活用したお客様の関心を把握して、リードを案件化しなくてはなりません。そのために「デジタルマーケティングの運用体制」および「社内ルールを整備する」ことからスタート。準備、実行、測定といったフェーズに分かれ、リアルなイベントを含めてWebコンテンツを充実させながらデジタルマーケティングを運用します。
そこからリードを獲得していくという「当たり前のプロセス」を、アカウントセールスの接点区に理解をしてもらいながらどのように施策連動するのか、特に弊社の大手顧客担当の営業区を中心に勉強会等を実施しつつ進めてきています。
さらには自社のコーポレートサイトに加え、顧客の検討段階に応じてアクセスできるサイトやコンテンツの拡充を図りました。
そして、デジタルマーケティングでチャレンジしていく商材を考察します。セールスを介さずに、顧客に一定の提案品質が確保できる業種展開可能な商材ということで、デジタルマーケティングでチャレンジする商材設定を、3Dプリンターと、プロジェクターなどのビジュアルコミュニケーションエリアに決定しました。
商材に興味を持ったお客様がより回遊しやすいサイトづくりが重要です<石川>
購買プロセスでの行動パターン、いわゆる「カスタマージャーニー」に3Dプリンターを置いてみたところ、メルマガや業界サイトなど「非対面領域」での情報収集タッチポイントが多いことが判明しました。そこで、お客様の関心をいかに引き出し、購入につなげるかということにフォーカスしたコンテンツサイトづくりに注力しました。
購買プロセスにおける個客行動パターン
3Dプリンターの場合
●一般的な3Dプリンターの購買パターン
アクセス解析を繰り返したところ、お問い合わせフォームの離脱が多かったので、フォームの細かいところに手を入れて改善につなげました。
さらに
- Google出稿のキーワードの絞り込み
- 浮いたコストをYahoo!のリスティングにあてる
- SEO対策、リマーケティング、DSP
などを複合的に行うことで、広告以外の自然検索流入のアクセスが前年比120%、併せてコンバージョンも130%増加しました。また、リアルと連動したセミナーを何度も開催しました。その際の招客メールのキャッチ、文言、配信のタイミングを熟考し、A/Bテストを繰り返しました。このようにデジタルとリアルを融合させた施策がうまく回りだし、顧客接点が増えてきたように思います。
以下がeloquaで設計したキャンペーンのシナリオ例です。
効率よく精度の高い情報をタイミング良くアカウントセールスに渡すことが成約の秘訣です<石川>
一方でデジタルマーケティングで得たデータを、アカウントセールスにエスカレーションしても、なかなか成約に至らないというケースがあります。それを解消するにはアカウントセールスに引き渡す前段階の「リード醸成強化と確度判定精度向上」のために、テレセールスなど「インサイドセールス」の活用を高める必要性を実感しています。
インサイドセールスで、お客様が必要とする情報を提供し、後日その反応を確認し、商談後期の価格交渉までサポートします。そしてリードがステップアップしたタイミングで、アカウントセールスにエスカレーションするということを心掛けています。
インサイドセールス実施内容
イベントやWebサイトで獲得した3Dプリンターに興味のあるお客様に対して、必要情報を提供し、提供情報の評価を確認することでお客様の3Dプリンター導入検討をサポートする
このように、インサイドセールスを活用することで、Web問い合わせからの受注率は、導入前の4倍に増加。またVC領域のプロジェクター、ビデオ会議システム、インタラクティブホワイトボード、電子黒板でも、デジタルマーケティングでの問い合わせ件数が約1.7~6.5倍と飛躍的に伸びており、これらにもインサイドセールスを活用して対応する予定です。
VC商材 問い合わせ件数推移
特にプロジェクターについては「インサイドセールスだけで受注まで実現することができないか?」 ということも視野に入れています。この1月からコンテンツ充実の一環として、SNSにも積極的に活用を進めており、Facebookに専用ページを開設しました。
インサイドセールスを取り込むことのメリットは数々 あります<石川>
このようにインサイドセールスは
- お客様のニーズに迅速に対応できる
- アカウントセールスの業務効率の向上(負担の軽減)
- デジタルマーケティング案件での受注率が向上する
といった点で、メリットがあると考えています。
今後は、カスタマーリテンションを確立するために、デジタルマーケティングとインサイドセールスの連携体制による他事業の展開を進めていく予定です。
またデジタルマーケティングを活用して、リードジェネレーション、いわゆる見込客を増やすためのポイントとして、以下の3つが考えられます。
このようにインサイドセールスは
- 他の商材の拡大でボリュームアップを図る
- イベントと連携しつつ、新規コンタクトの獲得、カスタマーリテンションをどんどん厚くする
- リードナーチャリングが有効な関係をお客様と築く
以上、それぞれのお客様に寄り添った取り組みを、デジタルマーケティングを通じながら進めていきたいと考えております。
続きまして、弊社と協業しておりますインターコネクト社のマーケティング新サービスについて、ご紹介させていただきます。
事例や経験の共有が より効果的なデジタルマーケティングを推進 します<鈴木>
では、我々インターコネクトのマーケティング支援サービスをお伝えします。
弊社では様々な案件に関して、具体的な施策を考え、シナリオやクリエイティブを開発し、それに伴う最適な媒体を選定します。その結果得られたデータを分析し、それぞれの部分の最適化、各施策の最大限のパフォーマンスを考え、改善するところは改善し、それぞれの施策を実行するという点で、サポートを行っております。
これにより企業の「KPIが達成されたのか? 費用対効果はどうだったのか?」をリコージャパンが検証して「投下コストの最適な配分」を総括します。
インターコネクトの支援領域
各パートをきめ細かく見ながら総合的に動かしていく必要性があるので、机上で考えるより、実践することが非常に難しい側面があります。しかし、実践されないと意味がありませんし、打ち立てた理論も生きません。
現在、リコージャパンが独自に持つ事例や経験などを我々も共有できるようになりました。これ以外にも、弊社が従来培ってきた様々な事例や経験を活かし、今後多くのクライアント企業様のサポートをさせていただきたいと思っております。
ご清聴、ありがとうございました。
セミナー動画
1. デジタルマーケティングへの取り組みについて
2. インサイドセールス活用の効果と今後の方向性
3. マーケティング支援サービスのご提供
【講師プロフィール】
講演者: 講演日:2017年2月15日 |
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